『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』ネタばれ感想 

Woody Harrelson, Thandie Newton, Donald Glover, Alden Ehrenreich, Phoebe Waller-Bridge, Emilia Clarke, and Joonas Suotamo in Solo: A Star Wars Story (2018)

原題:Solo: A Star Wars Story

監督:ロン・ハワード

出演:オールデン・エアライク、エミリア・クラーク、ウディ・ハレルソン、ほか

上映時間:2時間15分

公開年:2018年

※終盤のとある人物の登場に関してのネタバレを含みますので閲覧にはご注意ください。

前置き

撮る映画全部がおもしろいフィル・ロード&クリス・ミラーが撮影の途中で降板した段階で、この映画に対する興味が1ミリぐらいになってしまっていた訳ですが、とりあえず観て参りました。

スター・ウォーズの実写映画では最低の興行収入ということですが、まあ面白かったと思います(興行収入と面白さは必ずしも比例しないというのは常識ですが)。

フィル&クリスによる撮影は行われていたにもかかわらず上層部の判断で急遽降板、ロン・ハワードが8割ぐらいの撮り直しを行ったということで、制作費がバカ高くなってしまった模様。

それに対して興収が振るわなかったため、今後のスター・ウォーズ・ストーリーに関する企画は保留になったらしいです。

興収が振るわなかった原因として、観客のスター・ウォーズ疲れか?とか、監督の途中降板や主演に演技指導が入ったというゴタゴタのせいか?とか言われている今作。

1年に3本のペースで公開しているMCUが快進撃を続けていることから、年1本しか公開してないスター・ウォーズに観客が疲れてるってのはちょっと的はずれなんじゃないかと。

個人的には、『最後のジェダイ』を観てブチギレた大勢のファンがシリーズから離れてしまったことと、若きハン・ソロ(しかもハリソン・フォードじゃない)自体に求心力がなかったことが原因なのではと思ってます。

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あらすじ

惑星コレリアでギャングとして暮らしていた青年ハン(オールデン・エアライク)は、恋人キーラ(エミリア・クラーク)とともにいつかこの最低な惑星から脱出し自由になることを夢見ていた。

ある日ハンはハイパー・スペース航行には欠かせない貴重な燃料「コアクシウム」を手に入れることに成功する。

コアクシウムは非常に高価であるため、これを賄賂として使えば惑星を出られると考えたハンは、キーラとともに宇宙港へと向かった。

ハンは宇宙港のゲートを通ることに成功したのだが、キーラはギャングの追手に捕らえられてしまった。

いつの日かキーラを救いにコレリアに戻ると誓ったハンは、コレリアから脱出するため、パイロットとしての腕前を活かせる帝国軍に志願した。

3年後、惑星ミンバンの戦いの最中、長年の相棒となるウーキー族のチューバッカと出会い、彼とともにトバイアス・ベケット(ウディ・ハレルソン)率いるギャング団に加わることになる。

トバイアスらとの最初の任務は、輸送列車からコアクシウムを積んだ車両を奪うことだった。

しかしエンフィス率いるクラウド・ライダーズの妨害にあい、クルーの2人を失ったあげくコアクシウムの強奪に失敗してしまう。

生き残ったベケットとチューイとともに、弁明のため依頼主であるドライデン(ポール・ベタニー)の元に向かったハンはそこでキーラと再会する。

キーラの助け舟もあり、失敗の埋め合わせをする機会を得たベケットらは、ケッセルの鉱山から、未精製のコアクシウムを強奪するという無謀な作戦に乗り出す…みたいな話。

 

感想

2時間15分もありますが、中ぐらいのアクションシーンが最初から最後まで随所に配置されているので、退屈とかつまらないと思うことはありませんでした。

一番楽しかったのは前半の列車強盗のシーン。

ここで登場するメンフィスのアクションがかなりかっこよく、また走っている列車が橋に到達するまでになんとかしないといけないというタイムリミットもあり、ハラハラするものでした。

ハン・ソロを演じているオールデン・エアライク、最初は全然ハン・ソロに見えないなと思っていたのですが、ちょっとした仕草やブラスターの構え方などがかなり似ていますし、だんだん慣れてきて最後はちゃんとハン・ソロに見えるようになりました。

僕が個人的に好きなウディ・ハレルソンとエミリア・クラークもよかったです。

逆にドナルド・グローヴァーのランドはあまりランドには見えなかったですね。

 

欠点としては、これまでのスター・ウォーズの映画に比べるとスケール感が圧倒的に小さいということ、そして全体的につじつま合わせのための説明感が否めないということ。

話を要約してしまうと、いい人とアウトローの間で揺れ動いていた青年ハンが、信頼していた人の裏切りにあったことでアウトローとして生きていくと決める、というこぢんまりとしたもの。

なので、銀河の平和をかけて戦っていた本家や、同じくスピンオフであった『ローグ・ワン』がデス・スターという銀河を脅かす巨大兵器であったり圧倒的存在感を放つ悪役ダース・ベイダーを登場させていたのと比べると、かなりインパクトに欠けるものになってしまってます。

また、ハンとチューイとの出会い、ランドとミレニアム・ファルコンとの出会い、ケッセル・ランを12パーセクで飛んだという伝説、ルークたちと会うまではタトゥイーンのジャバの元で働いていた、というすでに結果を知っている事柄についての過程を説明するためのシーンが多く、全体として話が前に進んでいる感じがしません。

全体として物足りなさを感じたのはこれらのせいかと。

 

また、主人公であるハンのキャラが凄くふわふわしているのが気になりました。

ハンは、終盤までは善悪とかは全く考えず、とりあえず仕事を済ませてキーラと自由になることを夢見ている人でした。

しかしエンフィスの話を聞いた途端急に大義に目覚めて、コアクシウムを犯罪組織に渡すのはダメだ、という考えの善人になったかと思えば、最終的に俺はアウトローとして生きていくぜ、という着地。

今作とEP4をセットで観れば、善人とアウトロー、どっちつかずで揺れていたハンが、信頼していた人の裏切りにあいアウトローとして一旦は身を落とすものの、ルークとレイアに会うことで善人として成長する話、として好意的に解釈できなくもないですが。

 

モールの登場

ラスト付近で、キーラが本当に恐れていたのはドライデンではなくモール(EP1に登場した敵、ダース・モール)であったことが判明します。

このモールの登場は、サプライズというより余計な混乱を招いているように思いました。

というのも、モールはEP1のクライマックスで若きオビワンに身体を真っ二つにされシャフトに落ち、その後映画には一切出てきていないキャラ。

実はモールは、EP1でシャフトに落ちた後、下半身を機械化することで生き延びていたことがアニメシリーズの『クローン・ウォーズ』で明らかになっており、また今作の後に彼が迎える結末についてはこれまたアニメシリーズの『反乱者たち』にて描かれています(ちなみに『クローン・ウォーズ』でシディアスに敗北した後の話はコミックになっています)。

対して本作は時系列的にEP3とEP4の間の話なので、すでに死んだはずのモールが何で登場するのか、映画しか観てない人には意味が分からないはず(一応下半身が機械になっていることは分かるようになっていたので、死んでなかったのか!と思わなくはないですが)。

現にIMDbでも、時系列が矛盾してるじゃねーか!という勘違いレビューがいくつかありました。

 

おわり

なんだかんだで平均以上には楽しめる作品になっていたと思います。

『最後のジェダイ』はかなりポンコツな出来だったのに新たな三部作の監督としてライアン・ジョンソンを起用したり、かと思えば『ローグ・ワン』の後半をまるっと撮り直していたり、EP9のコリン・トレボロウ、今作のフィル&クリスを降板させたりと、なにかとゴタゴタが続いているスター・ウォーズ・フランチャイズ。

オビ=ワンやボバ・フェットのスピンオフ企画は保留になったそうですが、ジョン・ファブローが製作を務めるTVシリーズやライアン・ジョンソンが手がける予定の新三部作はどうなるのでしょうか。

J.JがEP9を傑作として仕上げない限り、復権は難しそうですが果たして。

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