『パニッシャー』シーズン2 アクションは良かったけど無理に1シーズンにまとめた感が気になりました

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原題:The Punisher
出演:ジョン・バーンサル、ベン・バーンズ、アンバー・ローズ・レヴァ、ほか
シーズン2:13エピソード

『デアデビル』のシーズン2で登場したアンチヒーロー、パニッシャーことフランク・キャッスルの活躍を描いたシリーズの第2シーズン。

MCU×Netflixのドラマシリーズはこれまで、『デアデビル』『ジェシカ・ジョーンズ』『ルーク・ケイジ』『パニッシャー』『アイアン・フィスト』『ザ・ディフェンダーズ』と展開されてきました。
映画では出来ないことをやろうとしているけど、上手くいったのは『デアデビル』『ジェシカ・ジョーンズ(シーズン1)』『パニッシャー』の3つという印象。
僕の中で『デアデビル』のシーズン1と3は、これまで観てきた全ドラマシリーズの中でもわりと上位に入るぐらいの名作。

ディズニーは今年立ち上げるであろう「Disney+」のために自社コンテンツの引き上げ準備に入っていて、『ルーク・ケイジ』『アイアン・フィスト』はシーズン2で、『デアデビル』はシーズン3で打ち切りが決まってしまいました。
おそらく『パニッシャー』も、Netflixで観られるのはシーズン2が最後になるでしょう。

ちなみに『デアデビル』に関しては、ネットで署名活動が行われています。

Jon Bernthal in The Punisher (2017)

過去の復讐を果たし、平穏な生活を贈ろうとしていたフランク・キャッスル(ジョン・バーンサル)。
しかし、バーで殺されそうになっていた少女(ジョルジア・ウィガム)を助けたことで、またしても血で血を洗う争いの世界へと引き戻されしまう。
少女を執拗に付け狙う傭兵の背後には、謎の男(ジョシュ・スチュワート)の存在があった。
フランクに顔をズタズタにされ重症を負ったビリー・ルッソ(ベン・バーンズ)は、海兵隊時代以降の記憶を消失しており、ドクロに襲われる悪夢にうなされる日々を送っていた。
フランクは暴行・殺人の現行犯で保安官事務所に収監されるが、事務所は謎の男が率いる傭兵の大群の襲撃を受ける。
同じ頃、錯乱状態に陥ったビリーは警備を突破し、病院から脱走してしまった。
果たしてフランクは少女を守り抜き、ビリーとの決着を付けることが出来るのだろうか…
という感じの話です。

今回もかなりのバイオレンス・アクション。
MCU映画じゃ絶対に出来ない、痛そうな暴力描写がかなりイイです。

特に第1話の便所でのバトル。
男が、しかも主人公が、女を殺す気でブン殴るシーンなんてそうそうないですよ。
フランクの、一般人(特に女と子供)相手には至ってナイスガイだけど、悪党には性別関係なく一切容赦しない、という性格がバチッと表現されているイイシーンだったと思います。
狂ってるナイスガイという、一見矛盾した要素を内包するいいキャラなのでシーズン2で終わってほしくない。

個人的に、相手の性別に関係なく容赦なしのアクションシーンがある作品は、それだけでイイ作品だと思う。『怒りのデス・ロード』とか『レイド2』とか。(相手が女だから手加減したり、女は殴れない、みたいなシーンが好きじゃないからだろう。こういうのって、女性を大切にしてると言うより、心の中で舐め腐ってるというふうに感じてしまう。幽遊白書みたいにギャグとして扱ってる場合は別ですが)

撃って撃たれて殴って殴られて、血みどろのアクションシーンが繰り広げられていくのですが、フランクのタフさが尋常じゃない。
もう不死身、もしくは超回復の能力を持ってるだろ、ってぐらいタフ。
『デアデビル』に登場したときも、こいつ不死身かよって思ったけど、今シーズンでもやっぱりこいつ不死身かよって思いました。

シーズン1はメインの話の軸が「フランクの因縁と復讐」という1本でまとまっていたのに対して、今シーズンは「美少女を追う謎の聖書マニア」と「逆恨みするビリー」という2つの軸が並行して展開されていきます。
以下では、前者をジョン編、後者をビリー編と呼ぶことにします。

フランクが守ることになってしまう少女エイミー(ジョルジア・ヴィガム)はめちゃ可愛い。
”ゴツ男”ことフランクと危機を乗り越えつつ、徐々に打ち解けていきます。
個人的に「心に傷を抱えたおっさんと、同じく心に傷を抱えた少女が、だんだんと心を通わせていく」という話がツボなので(『ラストオブアス』とか『ローガン』とか)、このジョン編、というかフランクとエイミーが絡んでるシーンは全部良かったです。
ラストではちょっと涙ぐんでしまうぐらい。
その反面、ビリー編は正直どうでもよかったです。

Josh Stewart in The Punisher (2017)

今回、新ヴィランとして登場するのが、聖書マニアの謎の男ジョン・ピルグリム。
演じてるのはジョシュ・スチュワート。
『クリミナル・マインド』とか『ザ・シューター』とか『ダークナイト・ライジング』にも出ていた、特徴的で眠そうな顔をしているあいつ。
尋問するときや人を殺すときに、いちいち聖書の一節を引用してくるというなかなか気味の悪いキャラ。

第3話ぐらいまでは、フランクの居場所を即座に突き止めてくるぐらい有能だったのに、NYに行ってからは最終話直前になるまで話に絡んでこない。
妻が重病で床に伏しているとか、2人の息子がいるとか、ネオナチマフィアのメンバーだったとか、細切れで過去が語られていくのですが、いまいちキャラがつかみにくかったです。
一歩間違えたらフランクもこいつと同じような存在になってたかもしれないという、いわば闇のフランク的な立ち位置のキャラなのだろうというのは分かるんですけど。
足に埋まった散弾を取り出しているシーンは、めちゃんこ痛そうでよかったです。

黒幕であるシュルツ家は、自らの保身のために子供を暗に人質にしたり、宗教や信条を利用してジョンに人殺しをさせるゲスなので、もっとむごたらしい最期を迎えてほしかったと思いました。

顔をめちゃくちゃにされたビリー(コミックではジグソウというヴィランで、映画ウォーゾーンでも出てきた)。
めちゃくちゃといっても、イケメン俳優に配慮したのかかなり控えめ。
もっと顔崩したほうが良かったでしょう。
これじゃしょっちゅう顔が裂けてるフランクとあまり差がない。
むしろ、あんだけ怪我してたのに数ヶ月経つと傷跡すら残らないって、やっぱりフランクは超回復能力の持ち主だろ。
ジグソウの顔だけに関しては、ウォーゾーンのほうが頑張っていました。

ビリーはそもそも前シーズンで倒した敵だし、今回は記憶を失った結果フランクを逆恨みしてるショボいやつ。
記憶喪失のせいなのかメンタルもズタボロになっていて、暇な時はメンヘラセラピストと傷の舐め合いセックスしてるだけなので、ヴィランとしては力不足感が否めない。
自らの欲のためだけに人を殺すビリーと、人を守るために人を殺すフランクという、すでにやった対比をまたやってるという感じなので、ビリーは前シーズンで殺しておくべきでした。

あと、ビリー強盗団の手下数人がなんの制裁も受けずフェードアウトしてしまったのは、ちょっとどうなのと思いました。

ちなみにビリー編では、相棒がエイミーからカーティスにチェンジするシステム。
エイミーとカーティスという一般人に近いキャラを通して、フランクやビリー、ピルグリムのような、人を平然と殺せる連中の異常性を際立たせるというのはよかったです。
しかし、殺人して精神ダメージを受けたとはいえ、カーティスがフランクやエイミーの命を無視して、重要な人質をマホニーに引き渡したりするかな?と思いました。

Jon Bernthal and Giorgia Whigham in The Punisher (2017)

全く関係なさそうな話が意外なポイントで交差する、僕が好きなタイプのやつかと思いきや、そうではなかったのでちょっとがっかりしました。
映画だったら2時間ぐらいしかないのでまだいいんですが、ドラマだと10時間超あるのでテンポが悪く、無駄に引き伸ばされている感じがどうしてもしてしまったのは残念。
ビリー編とジョン編を並行して展開させていく意味がちょっとよく分からなかったので、2シーズン各8エピソードぐらいでやったほうが良かったんじゃないですかね。
フランク&エイミーの話はよかったです。

Netflix×MCUのドラマも、残すところ『ジェシカ・ジョーンズ』のシーズン3のみ。
打ち切りになったシリーズは「Disney+」で復活するのでしょうか。

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