『アサシンクリード オデッセイ』感想/レビュー 古代ギリシアへようこそ

『Assassin’s Creed Odyssey』
プラットフォーム:PS4、Xbox One、Nintendo Switch(クラウド)、PC
開発:UbiSoft Quebec、Ubisoft Montreal

『ユニティ』、『シンジケート』で限界を迎えたのか、前作『オリジンズ』でRPGへとガラッと路線を変更した『アサシンクリード』シリーズ最新作のレビュー・感想であります。

ちなみに僕は前作をやっていません。

プレイ時間は80時間ほどでメインストーリーをクリアしました(アトランティス、コスモスの門徒のクエストも消化済み)。

古代ギリシア探索は超楽しい!けど…

本作の舞台は紀元前431年、ペロポネソス戦争(スパルタとアテナイの対立戦争)真っ只中の古代ギリシア。
アサシン教団の起源を描いた前作『オリジンズ』が紀元前40年ぐらいだったと思うので、それよりもさらに遡る形になります。

誰もが思うであろう「もはやアサシン関係ないじゃん」というツッコミはひとまず置いておいて、ゲーム性は変われど、まるでその時代にタイムスリップしたかのような気分が味わえるオープンワールドは健在。
(ちなみにアサシン教団、テンプル騎士団、といったワードこそ登場しないものの、プレイしていくうちに「あっ、やっぱこれアサクリだわ」と感じると思うでご安心を)

自然豊かなフィールドと各地に点在する賑やかな街に歴史的ロケーション、獣の縄張りや水没した神殿など、探索し甲斐がありすぎる世界が広がっています。
結構な規模の街がこれだけ多く配置されているオープンワールドって、多分初めてな気がします。
コスモスの門徒という特殊な敵キャラを倒してレジェンド装備を集めたり、素材を集めて船を強化したり、美しい写真を取ってみたりと様々な楽しみ方が用意されています。
この探索が楽しいせいで、困ったことにメインストーリーがなかなか進みません。

ちなみに神殿や町並みの再現度・歴史考証は、専門家でも興奮するレベル(藤村シシン先生のコメンタリー動画参照)であり、町を眺めながらフラフラ歩いているだけでもなんだか楽しいです。

▲広大なマップ

しかし、本作におけるレベル制RPGとオープンワールドとの相性はあまり良くないと言わざるを得ません。
オープンワールドの魅力は広大な世界を自由気ままに探索できることですが、本作ではエリアごとに敵のレベルが定められています。
そのため、うっかり高レベルのエリアに迷い込もうものなら、瞬く間にになぶり殺しにされてしまうのです。
隣接するエリアでもレベル差が大きかったりするため、あっちの方に足を伸ばしてみようか、今度はこっちに行ってみようか、という事ができず、自分のレベルが通用するエリアで満足するしかありません。
まず初めにやっぱりパルテノン神殿を見に行っとくか、という軽い観光気分で探索が出来ないというのはかなり残念です。

また、各地に点在している敵の野営地や洞窟はほぼコピペなので、そこを攻略する楽しみが薄いのも残念。
プレイしていくうちにだんだんと、広けりゃ良いってもんじゃないな…という思いがこみ上げてきます。

ちなみに、クエスト・エリアのレベルはプレイヤーのレベルに応じて上がっていくため、レベルを上げすぎて手応えがなくなる、といったことは基本的にはないようにはなっているっぽいです。
が、その反面めちゃくちゃ弱い敵とも戦えません。

▲ソクラテス先生など実在した人物も登場

クエストの作りには難あり

メインクエストもサイドクエストも、どこどこにある〇〇を取ってこいだの、誰々に話を聞きにいけだの、内容がほとんどお使いです。
基本的に3つのパターン(ある場所からアイテムを取ってくるorある場所で敵を倒してくるor捕虜を開放する)で構成されているため、同じことを延々やらされているような感じです。
ストーリー仕立てになっていたりして工夫は見られるものの、やればやるほど作業感が強くなっていってしまい、エピソード6あたりから飽きを感じてきてしまいました。
なかには予想外の展開を見せるものもあるので全部が全部つまらないというわけではありませんが、もう少しバリエーションを増やしてほしかったところ。
正直、クエストをこなすよりも自由気ままに世界を放浪しているときのほうが楽しかったです。

自らの道を選択する

本作では、シリーズで初めて会話に選択肢がでるようになりました(「過去を追体験する」という設定上、プレイヤーが選択できるというのはちょっとおかしい気もするけど)。
世間話程度のものもあれば、選択次第ではその後の展開に影響を及ぼすものもあります。
情にもろいお人好しになるのも、冷酷無慈悲な殺し屋になるのもプレイヤーの選択次第で、没入感が高まっています。

▲主人公の性別も選択可能に

まだエンディングまで到達していないので、道中での選択の積み重ねが物語においてどの程度影響を与えるのかははっきりしていませんが、この旅路がどういった結末を迎えるのか非常に楽しみです。
家族全員が揃った大団円エンディングを迎えられました。
本作のストーリーは主人公とその一家にフォーカスしていたためか、大義のためになんだかよくわからない戦いを繰り広げていたこれまでのシリーズ作よりも面白く感じました。

戦闘・海戦・征服戦争!

本作で探索の次に面白いのが戦闘要素でしょう。

▲多彩なアビリティを使いこなせ!

地上での戦闘では、弓矢による攻撃を強化するハンター、近接武器による攻撃を強化するウォリアー、ステルスによる攻撃を強化するアサシン、この3つのカテゴリからアビリティを習得し、自分なりのスタイルで戦っていくことが可能に。
このアビリティシステムが追加されたことによって、戦闘は今までよりも遥かに戦略的で楽しくなっています(しかしアビリティを使って戦うのが前提となっているため、雑魚が硬すぎるのが難点)。

基本的にどのアビリティを習得するのも自由なので、同じレベルでもどのアビリティを習得しているかによって立ち回り方が異なるのが特徴。
正面から突入しウォリアーアビリティを活かして大暴れするのもよし、安全な距離から弓矢を使って敵を減らしていくのもよし、ステルス状態で静かに片っ端から暗殺していくのもよし、と戦い方は様々です。
しかしあまり考えなしに正面突破を繰り返していてると、賞金稼ぎ共に追い回されひどい目にあうので注意が必要です。

『ブラックフラッグ』で好評を博した海戦が本作でも登場。
大砲ではなく弓矢とジャベリンによる攻撃を繰り出すため、見た目は『ブラックフラッグ』よりもだいぶ地味。
そこら辺で気絶させた敵を乗船させる副官としてリクルート出来るというシステムがあり、探索時に優秀な副官を探す楽しみもあります。
船に乗ったら、訪れたことのある船着き場にファストトラベル出来る機能がほしかったです。

本作では、シリーズで初めての大規模な戦闘である「征服戦争」というアクティビティが登場。
征服戦争は、エリアで支配権を握っている軍の資源を破壊したり、指導者を倒したりすることで国力ゲージを下げ衰退させることによって参戦可能になります。
征服戦争では、スパルタとアテナイが攻撃側と防衛側として戦いを繰り広げることになりますが、プレイヤーがどちらの陣営に着くのかは自由。
攻撃側で勝利すれば支配権がそちらに移り、防衛側で勝利すれば支配権が維持できます。
攻撃側はやや難易度が高いが獲得できる報酬が良く、プレイヤーにとってはどちらが支配権を握ろうがやることは同じですし、征服戦争の結果がその後のゲームプレイに影響を及ぼすわけでもないので、防衛側でやるメリットはありません。
征服戦争は同エリアで何回でも起こせるため、エリアでの国力を下げる→征服戦争→エリアでの国力を下げる→征服戦争→…が延々と繰り返され、ただ単に稼ぎ場として存在するだけのなんとも空虚なアクティビティになってしまっています。

おわり

良い点

  • 古代ギリシアの世界を体感できる、広大なオープンワールド
  • 快適な操作性
  • 多彩なアビリティを駆使したコンバット
  • 予想外の展開を見せる一部のクエスト
  • 様々な装備品を集めるハクスラ要素
  • プレイスタイルに合わせたビルド作成を可能にする彫刻システム

悪い点

  • 単調で作業的なクエスト群
  • レベル制限による自由度の低さ
  • 一式集めてしまうと価値がなくなってしまうレジェンド防具
  • レベル50以降の経験値が無駄になる成長システム
  • 一部の敵(特に猪)の当たり判定がおかしい

色々と欠点はあるものの、オープンワールドRPGとしてそこそこ高いレベルでまとまっている良作と言えると思います。
これまでアサクリをやったことのない人にも、久しぶりにアサクリやってみようかなと思っている人にも是非オススメしたい1本です。

来年は新作の発売はなく、本作におけるコンテンツの追加やサポートに注力するようです。
詳細は以下の動画から。

シーズンパス所持者向けのDLCとして、アサクリの歴史上初めてヒドゥンブレード(アサシンブレード)を使った伝説の人物が登場する「最初の刃の遺産」と、海底に沈んだ伝説の都市を巡る「アトランティスの運命」、そして『アサシンクリード3 HDリマスター』が配信予定。
また、シーズンパス未所持でも楽しめるサイドクエストの配信や、歴史のある名所を巡る「ディスカバリーモード」、更に「ニューゲーム+」の搭載も予定されており、かなり長く遊べそうです!

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