『RDR2(レッド・デッド・リデンプション2)』序盤の感想/レビュー R☆最大の問題作

僕を含めた全世界のゲーマー待望、『レッド・デッド・リデンプション』(以下RDR)の続編である『RDR2』がついに発売になりました。
ここでは、序盤の6時間ほどをプレイして感じたことを書き綴っていきます。

まず最初にこれだけは声を大にして言っておきたいのですが、本作は決して万人に受けるようなゲームではありません。
話題になっているから、もしくは前作が好きだったから、という理由だけで手を出すのは全くおすすめしません。

本作は、1899年のアメリカを舞台にしたオープンワールドアドベンチャーゲーム。
前作『RDR』の前日譚に当たる。
プレイヤーは無法者集団ダッチ・ギャングの一員であるアーサー・モーガンとなり、無法者たちの時代が終わりを告げつつあるアメリカで生きていくことになる。

『ウィッチャー3』や『アサシンクリード オデッセイ』など、リアルなオープンワールドゲームは昨今では珍しくありませんが、それらはあくまで「ガワだけリアルなゲーム」を作り上げたものでした。
しかし本作は、「ゲームとして最低限の形を保ったリアルな世界」を作り上げたもの。
この2つには決定的な違いがあるので、それを認識しないままプレイした場合、本作は単に不親切でかったるいだけのゲーム、という評価になってしまうでしょう(現にアマゾンにはそういった内容のレビューが大量に投稿されています)。

「ガワだけリアルなゲーム」では、煩わしさを排除してできるだけ快適なプレイスルーができるよう親切な作りになっています。
複数のアイテムをまとめてサッと拾うこともできれば、馬を呼んだらどこにいても瞬間移動して来てくれるし、いつでもどこでも気軽にファストトラベルを使えます。見た目はリアルですがやっていることはリアルでも何でもないわけです。

しかし「ゲームとして最低限の形を保ったリアルな世界」である本作では、これまでのゲームでは当たり前だった”リアリティのない要素”は極力排除されています。
殺した敵の持ち物をあさるのにも、アイテムを一つ拾うのにも、動物の皮を剥ぐのにもいちいち時間がかかる。
作り込まれていると言えば聞こえは良いが、要はもっさりとした各種モーション。
シングルアクションの銃を使う場合、いちいち撃鉄を起こしてから、狙いが定まるまで待ち、トリガーを引く、という一連の操作が要される。
馬から降りた状態で持ち運べる武器は片手銃2丁と両手銃2丁まで。四次元ポケットに隠していたとしか思えない多彩な武器をサッと取り出すことは出来ない。
自分の健康状態を常に把握し、時には休息や食事を摂る必要があるし、愛馬の健康状態にも気を配らなければならない。
寒いところでは厚着をし、逆に暑いところでは薄着になる必要がある。
狩った動物の死骸は次第に腐っていき、急いで肉屋に持っていかないと価値が落ちてしまう。
前作にあったような快適なファストトラベルはない(一応ファストトラベル自体は用意されている)。
また、プレイヤーは何も分からない状態でゲームを始めるわけですが、20年近くもギャングのメンバーだったアーサーに、いまさらギャングの他のメンバーや過去の出来事なんかを懇切丁寧に説明してくれるという不自然極まりない展開は用意されていない。
彼らのことが知りたかったら、アーサーの日誌を読んだり、ギャングの他のメンバーと交流したりして、プレイヤーが積極的になって理解を深めていく必要がある。
このように、本作は快適さ・利便性・爽快感といったものは度外視で、ゲームとして体裁を保てるギリギリの限りなくリアルに近い世界で、アーサー・モーガンという人物になりきり生活する、という作りになっています。
ゲームと言うよりは、もはや疑似体験に近いです。
西部劇がめちゃくちゃ好きだ!ああいう世界にどっぷり浸かりたい!とまではいかなくても、少なくともドラマ『ウエストワールド』のあの世界の中で暮らしてみたいな、ぐらいの熱量を持っている人でなければおそらく楽しめないでしょう。

僕はと言えば、元々西部劇好きなことも幸いし、すっかりこの世界に魅了されてしまいました。
正直なところ、チュートリアルにあたるチャプター1の時点ではあまり面白いとは思えませんでした。
操作は直感的とは言えない煩雑さだし、快適さや爽快感など微塵もないし…
しかし猛吹雪と冗長とも言えるようなチュートリアルを耐え忍び、このゲームの目指しているところが何なのかがわかりかけてきてからは、目の前には恐ろしいほどに奥深く緻密で、息を呑むほど美しい世界が広がっていました。
単なるゲームの舞台ではなく、そこに息づく圧倒的な世界。単なる書き割りではなく本当に生きているかのようなNPCたち。
動物を狩り、ギャングのメンバーとドミノをし、知らないおっさんと射撃の腕を競い、すれ違うNPCに挨拶をし(そう、本作では通りがかりのNPC全員に挨拶や金品の強奪といったアクションをとることができる)、女性を誘拐しようとしていた輩を退治し、馬に餌をやり、星を眺めながら焚き火で暖を取る。
まさに今僕は西部開拓時代を生きている!と感動を覚えるほどの没入感。
ゲームの楽しさを削ぐ欠点としか思えなかった諸々のかったるい要素が、むしろこの圧倒的な疑似体験感に欠かせない重要な要素だとすら思えてきたのです。

また、西部劇と言えば馬と銃は欠かせない存在ですが、本作のそれらへのこだわりは素晴らしいの一言。
銃は各パーツの素材を変えられたり、彫刻を施し自分なりのカッコいい銃に仕上げることができます。
馬には名前を付けられるだけではなく、たてがみの色や形、取り付ける鞍の細部に至るまでがカスタマイズができるようになっています。
まるでレースゲームにおけるカーカスタマイズばりのこだわり。
馬と一言に言ってもモーガンやサラブレッドなど様々な種類の馬がいて、それぞれに個性があり、用途によって使い分けるなんてこともできます。
これだけ細かいカスタマイズができれば当然自分だけの馬として愛着がわくし、長く大事に扱っていれば能力が成長するというシステムがうまいこと組み込まれてもいます。

万人におすすめできる傑作!とは口が裂けても言えませんが、間違いなく今年最大の問題作でしょう。
愚直なまでのリアリティへのこだわり、現実に限りなく近い世界の構築が、これまでに味わったことのないゲーム体験へと誘ってくれる反面、昨今のゲームに当たり前のように求められている快適さや爽快感といった点は全く考慮されていないので、そういった部分にストレスを感じてしまうという人がかなりいるというのも納得できます。
現時点では「とんでもないゲームだ!」と興奮が収まりませんが、まだまだ序盤なため、今後プレイを続けていく内に「やっぱかったるいわー」と思ってしまう可能性が無きにしもあらず。
最終的な感想/レビューはクリアした後に(クリアするのがいつになるかはわかりませんが)あげるつもりでいます。

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