『スパイダーマン(PS4)』レビュー・感想 これぞ求めていた理想のスパイダーマンのゲームだ!

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プラットフォーム:PS4
開発:Insomniac Games

PS4専用ソフト『Marvel’s Spider-Man』の感想を書き綴っていきます。

ストーリー、サイドアクティビティを全てクリアし、トロコン達成。
全スーツもアンロック済みです。

ネタバレはしていないので、購入を検討している人も安心してください。

前置き

昔から、アメコミヒーローのゲームというのは大量に作られてきました。
しかし大半はお世辞にもいいゲームとは言い難いものばかりで、ファンならまあ楽しめるキャラゲー止まり。
ゲーマーからは見向きもされていないものがほとんどでした。

そんな中、Rocksteady Studiosが作り上げ2009年に発売された『バットマン:アーカム・アサイラム』は、それまでのキャラゲー止まりだったアメコミヒーローゲームとは次元の違う完成度で、ファンではないゲーマーをもうならせた傑作として知られています。
個人的にも、『アーカム・アサイラム』はそれまであまり興味のなかったバットマンに魅了されるきっかけになった、めちゃくちゃ大事な一作でもあります。
その後発売された『シティ』『ビギンズ』『ナイト』のいずれも高評価を獲得し、ゲーマーでアーカム・シリーズを知らない人はいない、ぐらいのシリーズになりました。

そして2018年、そのアーカム・シリーズに匹敵するアメコミヒーローゲームの傑作が誕生しました。
それが本作、『Marvel’s Spider-Man』です。

ヒーロー物としてこれ以上ないストーリー

世間での本作の評価を見ていると、移動・コンバットアクションやグラフィックだけをほめているものが多い印象ですが、個人的にこのゲームで最もいいと思った部分はストーリー(もちろん、アクション部分もめちゃいいですが)です。

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▲我らが主人公、ピーター・パーカー

本作の主人公はおなじみピーター・パーカー。
23才の科学者で、スパイダーマンとしてはすでに8年も活動をしているという設定です。

まず、オリジン(どうやってスパイダーマンになったのか)というゲーム的には一番タルい部分を思い切ってばっさりカットしているのがいいです(スパイダーマンのオリジンなんて誰でも知ってますしね)。
キングピンやショッカーとの対決や、シニスターシックス結成と盛り上がるポイントばかりですし、ピーターとMJやマイルズとの関係性や描き方もしっかりツボをおさえたものになっています。

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▲本作のヒロイン、MJ
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▲知っている人は知っているマイルズくん

本作の偉いところは、「どれだけ自分が傷つこうが街を救うために立ち上がり、悪人ですら何とかして救おうとする」というスパイダーマンの高潔な精神性、スパイダーマンがヒーローたる所以をきっちりと描いているところ。
さらに、ヒーローに突きつけられる、自己犠牲すらも超えた究極の選択(最も愛する人を犠牲にして大勢の他人を救うことが出来るか)というところまで描いていて、感動しました。ちなみに僕はこのシーンで泣きました。
スパイダーマンのゲーム、アメコミヒーローのゲームとして、理想解のようなストーリーだったと思います。

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もう一回ストーリーを楽しみたいのですがサイドアクティビティはやりたくないので、ストーリー以外の進行度を引き継いだニューゲーム+を導入してくれないかなーなんて思っていたら、ニューゲーム+は現在開発中みたいです。やった!
DLC第一弾の導入前のアップデートでニューゲーム+が搭載されました。
高難易度Ultimateも追加されたので、本体設定を変えて英語音声にして楽しんでいます。

スパイダーマンになりきれる爽快な移動アクション

僕にとって、アメコミヒーローゲームにおいて最も重要な要素は、そのヒーローになりきる感覚が味わえるかどうかです。
その点において、本作は非の打ち所がありません。

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▲ビルの合間を縫うように進む高速ウェブスイングが爽快

なんといってもスパイダーマンの特徴である、糸を建物にひっかけて振り子のように移動するウェブスイングのアクションが爽快。
移動に使う技はウェブスイングの他に、ウェブジップ、ポイントジップ、ウォールランの4つの技で構成されています。
これだけみるとかなりシンプルですが、ウェブスイングの切り離しのタイミングを調節したり、ウェブジップで高度を維持したり、目的地までのルートを考え最短距離かつ最速で到達できるよう、上記のアクションを組み合わせて移動するのがめちゃくちゃ楽しいです。
同じくInsomniac Games開発で、移動が楽しかった『サンセットオーバードライブ』でのノウハウがきっちり活かされていると感じました。

オープンワールドなので当然ファストトラベル機能はあるのですが、移動しているだけで楽しいのでほとんど使っていません(笑)。

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▲ファストトラベルを使うと、地下鉄で移動するスパイダーマンというなかなか見られない光景を目にすることができる

また、ウェブスイングやウェブジップはどこでも使えるわけではなく、ちゃんとひっかけられる建物や木がないと使えない、という徹底ぶりも見事。

適度な手応えと戦略性のある戦闘

コンバットシステムのフォーマット自体はアーカムシリーズのフリーフローコンバットですが、ここにもスパイダーマンらしさが存分に発揮されています。
スパイダーマンの能力であるスパイダーセンスにより敵の攻撃を察知し、回避し、反撃に転ずる(回避はこのゲームのコンバットにおいて最も重要!)。
さらに糸による急速接近攻撃や投げ技、空中コンボ、ウェブシューターやウェブボムといった多彩なガジェットによる攻撃などなど、アクションの選択肢が豊富に用意されており、これまた動かすだけで楽しいです。
レベルをあげてスキルを解放し、ガジェットをパワーアップさせていくと、大群相手にも蝶のよう舞い蜂のように刺す、華麗な戦闘が出来るようになっています(蜘蛛はどこいった)。

アーカム・シリーズでは、一度に攻撃してくるのは1~3人までという暗黙のルールがあったのですが、本作の敵はそんなことおかまいなし。
問答無用でスパイダーマンを殺しにきているので、序盤はなかなか苦戦させられました。
しかし、ガジェットやアクションに慣れていくうちに、程よい緊張感がありながらも爽快なバトルを繰り広げることができるようになっていきました。
主人公とともにプレイヤーも成長していく、というアクションゲームの醍醐味がきっちり味わえるようになっていると思います。

ステルスシステムもやはりアーカム・シリーズと同様に搭載されています。
ただしアーカムのものとは違い、あくまで戦闘に突入する前に安全に敵の頭数を減らせるよ、というもので、見つかったら速攻蜂の巣にされて死亡するわけではない、というバランスになっているのがよかったです(MJとマイルズを操作するときだけ、見つかるとゲームオーバーのステルスゲームになります)。

オープンワールドと豊富なアクティビティ

本作の舞台はマンハッタン。

  • 街で発生する様々な犯罪の制圧
  • 昔ピーターが置いておいたバックパックの回収
  • 街の人からの頼み事を聞くサイドクエスト
  • 親友ハリー・オズボーンの頼みで街の環境汚染を調査
  • ブラックキャットが残した手がかりを探る
  • タスクマスターからのチャレンジミッション
  • ランドマークの撮影

といったサイドアクティビティがそこかしこに配置されています。
しかし、正直なところ内容は似たり寄ったりなものや、同じようなことを繰り返し行うものが多いので、ちょっと作業のようになってしまっています。
ここは本作の欠点といえる部分だと思います。

ただ、僕はプレイしている間、気分が完全に「街の平和を守る親愛なる隣人スパイダーマン!」になっていたので、不思議とあまり作業感を感じずにゲームを進められました。

ちなみに、ラフト襲撃事件後~クリアまでは街の探索がちょっと難しくなるので、アクティビティはラフト襲撃前にあらかた片づけておいた方がいいと思います(それかストーリークリア後)。

攻略のアドバイス

戦闘のコツ

最初のうちは、攻撃よりも回避に集中してみるといいと思います。
スパイダーマンの頭の上が光ったら○ボタンです。慣れてくれば、パーフェクト回避もねらっていきましょう。
空中で戦闘するとフォーカスゲージ(フィニッシュムーブ、体力回復に使うゲージ)がたまりやすくなる上に、銃器以外の攻撃が当たらなくなるため、打ち上げ(□長押し)からの空中コンボをマスターしましょう。

ガジェットはかなり重要です。
壁のすぐそばに立っている敵にウェブシューター3回またはインパクトウェブで壁に貼り付けることが出来ます。
ストーリーを進めていくとゲットできるトリップマインもかなり強力です。

とりあえずタワーを修理しよう

キングピンとの戦いを終えると、ユリからオズコープの監視タワーの修理を頼まれます。
タワーを修理することで周辺マップがアンロックされ、各種アクティビティの位置がマップ上に表示されるようになります。
ゲームを進めていくうえでほぼ必須ともいえる要素なので、ストーリーを進める前に移動アクションの練習も兼ねて、全てのタワーを修理してしまうことをお勧めします。

犯罪が発生したらすぐ駆けつけよう

本作のマンハッタンでは、強盗や麻薬取引など様々な犯罪がそこかしこで発生します。
この犯罪を制圧することによって、ガジェットのアップグレードやスーツの作成に必要なトークンがゲットできます。
犯罪は他のアクティビティと違って発生地点が決まっておらず、街をぶらぶらしていると発生します。
そのため、序盤から積極的に現場に駆けつけていないと、あとあとトークンをゲットするためにあてもなくうろうろする羽目になります。

DLCの展開

本作は、追加ストーリーDLC「摩天楼は眠らない」3部作の配信が予定されています(まとめ買いできるシーズンパスも販売されています)。
中身がスッカスカのゲームだとDLCに対してあまりいい印象がありませんが、本作は本編が充実した内容だったので、文句はありません。
むしろ追加コンテンツが楽しみです。

第一弾が10月、第二弾が11月、第三段が12月に配信予定で、それぞれに新ストーリー、ヴィラン、スーツが用意されています。
第一弾の内容は下の動画でも確認できますが、本編では声を聴くことしか出来なかったブラックキャットが街に戻ってくるというものです。

推測ですが、このストーリーをプレイするには、本編でブラックキャット関連のサイドアクティビティをクリアしていることが条件になるのではないかと思います。
メインストーリー序盤のミッションをクリアしていればプレイできるようになっていました。

おわり

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控えめに言ってもめちゃくちゃ面白かったです。
ただ、サイドアクティビティの作りは難ありなので、その部分に引っかかってしまう人も多いかな、という印象。
あと、英語音声がない英語音声・日本語字幕でプレイできないというのはかなりのマイナス。

ストーリーが個人的には最高でしたが、これは多分僕がコミックスをちょこちょこ読んでてスパイダーマン含めアメコミヒーローが好きだから、というバイアスがかなりかかっていると思います。
移動・コンバットのアクションはかなり楽しいので、スパイダーマンに特に興味がないという人にもぜひとも遊んでほしいタイトルです。

長々と読んでいただきありがとうございました。

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「『スパイダーマン(PS4)』レビュー・感想 これぞ求めていた理想のスパイダーマンのゲームだ!」への2件のフィードバック

    1. 本体の言語設定を英語にすれば英語音声でプレイできますが、僕が言いたかったのは日本語字幕・英語音声の組み合わせでプレイできない、ということです。
      書き方が悪かったですね。ごめんなさい。

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