『アントマン&ワスプ』感想(ネタバレ注意) アントニオー!!

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原題:Ant-Man and the Wasp

監督:ペイトン・リード

出演:ポール・ラッド、エヴァンジェリン・リリー、マイケル・ペーニャ、ほか

上映時間:1時間58分

 

MCUの第20作目(数を数えるのがめんどくなってきた)。

『アベンジャーズ4』まで残すところ『キャプテン・マーベル』のみとなった。

ちなみに、女性ヒーローの名前がタイトルに入ったのはMarvel映画ではたぶん初めて(ヴィラン含めると『エレクトラ』があるけども)。

予想通りの展開に期待通り(を若干下回る?)の面白さ、という感じでした。

普通にネタバレしているので、まだ鑑賞してないという人は、鑑賞後にまた来てください。

話があわただしい

『シビル・ウォー』の一件で2年間の自宅謹慎を食らっているスコット・ラング/アントマン(ポール・ラッド)。

無断でスーツを使用し、ひた隠しにしていたピム粒子の研究を公にし、ハンク・ピム(マイケル・ダグラス)と娘のホープ(エヴァンジェリン・リリー)をお尋ね者にしてしまったことから、2人の信用を失ってしまった。

自宅謹慎もあと3日で終わるというところで、スコットは、自分が量子世界に消えたハンクの妻、ジャネット(ミシェル・ファイファー)になっている奇妙な夢を見る。

ハンクはスコットからその夢の話を聞き、ジャネットはまだ量子世界のどこかで生きているという確信を得る。

量子世界への扉を開ける量子トンネルを完成させるため、必要なパーツをソニー(ウォルトン・ゴギンズ)から買取ることになっていたのだが、ソニーはホープたちの正体を突き止め、量子トンネルをビジネスのために悪用しようとしていた。

ホープは新型スーツ”ワスプ”を身にまとい、ソニーの手下たちを叩きのめしてパーツを手に入れるが、そこへ幽霊のように消えては現れ物質を透過する謎の敵”ゴースト”が現れ、パーツと小型化していた研究所を奪われてしまう。

ゴーストの居場所を突き止めるため、ハンクは渋々、シールド時代の元同僚であるビル・フォスター(ローレンス・フィッシュバーン)の元を訪ねる。

ビルの助言を元にゴーストの居場所を突き止めたハンク達だったが、そこでゴーストの真実が明かされる…

果たしてゴーストの狙いはなんなのか?ハンクたちは無事ジャネットを量子世界から連れ帰ることが出来るのか?

と、前半のあらすじはこんな感じですが、全体的にあっちに行ったりこっちに行ったりと慌ただしいです。

全くの見当違いかもしれませんが、今作は「作りたいシーンを先に決めて、後から頑張ってそれらをつなぎ合わせた」感が非常に強いんですよね。

「えっと、今は何のために何をしようとしてるんだっけ?」とふと思ってしまうことがありました。

 

家族がテーマの映画

前作同様、他作品とのクロスオーバーはほぼなく、家族がテーマのいい意味でこぢんまりとした話。

スコットとキャシー、ハンクとジャネットとホープ、ゴーストとビル、と3つの家族が登場します(正確にはゴーストとビルは実の親子じゃないけど、親子に近い関係)。

僕は家族をテーマにした映画にはかなり弱いので(弱いというのは、評価基準が甘めになるのと、涙腺が脆くなるという意味)、今作の評価も他の人に比べるとかなり甘めになっている気がします。

スコットは離婚したけど、娘とも元妻とも、さらには元妻の再婚相手とも仲がいい、というのはなかなか珍しいんじゃないかと思う。

1作目では終盤手前まで再婚相手との関係はよくなかったが、今作ではかなり関係良好になっていて、家族ハグにノリノリで参加してくるのが笑える。

 

ルイス(マイケル・ペーニャ)は相変わらず最高。

前作から引き続き登場するマイケル・ペーニャ演じるルイスは、MCUの中で、ベスト・オブ・一般人キャラだと思う(まあそもそも一般人キャラが少ないというのもあるけど)。

次点で、ソー・シリーズのセルヴィグか、スパイダーマンの親友ネッド。

一作目でもあった、早口でルイスがまくしたて、回想に出てくる人物がリップ・シンクしている、というシーンはやはり面白かったです。

それ以外でも、ただルイスが出てくるだけでつい頬がゆるんでしまいました。

『エクスティンクション:地球奪還』などのシリアスなマイケル・ペーニャもいいけど、やっぱりコミック・リリーフ的なキャラのほうが500倍ぐらい似合っていると思いました。

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個人的には彼が「ワザー!」と言ってくるシーン↑が一番好きなんですが、それの元ネタはバドワイザーのCMだったようです。↓

www.youtube.com

面白いのはなにもルイスだけではなく、全体的にコメディセンスが高く、思わず笑ってしまうようなとこがたくさんありました(特に良かったのはスコットにジャネットが憑依したとき)。

ポール・ラッドがノリノリで演じているのが伝わってきます。

 

ジャネットの帰還

量子世界でついに再会を果たすハンクとジャネット。

ここは素直に感動モノですが、なぜかジャネットは変な布を身にまとっているんですよね。

量子世界に消えていったときにはそんなものを身につけていなかったはずなのに。

量子パワーを使えば謎布を召喚することが出来るのかな。

『ファンタスティックフォー(2015)』で、岩と緑のドロドロしかない惑星に取り残されたドゥームが、再登場時にはぼろ切れをローブのようにまとっていたのを思い出しました。

Marvel作品では、異世界に取り残されたキャラが再登場を果たす際には謎布をまとっていないといけない、という暗黙のルールでもあるのだろうか。

 

アントマンスーツの故障

今作で最も解せなかったのが、アントマンの新スーツが故障すること。

たびたびサイズの調整ができなくなるのですが、1作目でも『シビル・ウォー』でも完璧に機能していたので、これはギャグシーンを作るために取って付けたような設定だな、と感じてしまいました。

ちなみに劇中では「work in progress」を改良中と訳していましたが、どっちかというと作りかけor未完成としたほうが正しい気がしました。

 

アクションは楽しいが…

サイズを自由自在に変えながら戦うスタイルは今作でももちろん健在。

描写はかなりパワーアップしていて、単純に観ていて楽しいです。

ヴィランであるゴーストの2重にも3重にも存在しているような不思議なエフェクトもかっこよく、これまた観ていて楽しい(ただ、冷静に考えるとこいつの能力ってヴィジョンの劣化版のように感じる)。

前作ではちょっとしか観られなかった量子世界の描写は、今作ではたっぷり観ることが出来、これもまたまた楽しい。

全体的に、前作や『ドクター・ストレンジ』のように3D効果をかなり意識した感じなので、3Dで観れば楽しさが5倍増しぐらいになっていると思う。

しかし、『アントマン&ワスプ』というタイトルの割に2人のチームプレーはあまり観られないし、ワスプは機動力が段違いなので派手な見せ場が作れる一方で、アントマンはスーツの故障もあって活躍するシーンが少ない上にかなり地味というのは大きな不満ポイント。

また、透過できるゴーストに対しては小さくなれるという能力が特に有効ではないので、ソニーという別のヴィランが用意された感がビンビン伝わってきました。

さらに終盤、クライマックスバトルと呼べるものがなく、結局ゴーストに対してなんら有効な対策や攻略法を見いだせぬまま決着がついてしまった、というのも不満。

 

ゴーストとの決着の付け方自体は好き

ゴーストの「自分が助かれば他人がどうなろうが知ったことではない」という考えは唾棄すべきものですが、それでもただ単に彼女を懲らしめて終わりというのではなく、許しを与え治してあげる、という決着の付け方は好きでした。

きっちりヒーローしてるな、という感じで。

ゴーストとビルはこの後も何らかの役割を果たしそうな感じだったけど、どうなるのだろうか。

 

予告編で見せすぎ問題

これは最近のエンタメ作品全般にいえることなのだけど、予告編に見せ場を盛り込みすぎです。

今作もご多分に漏れず、ほぼ全ての見せ場は予告編で観れるシーンの拡張版にすぎず、ワクワク感がかなり削がれています。

また、あのシーンはまだ出てきてないから、これからこういう流れになるのでは?と無意識のうちに考えてしまって、素直に映画を楽しめないという悪影響もあります。

予告編は観客の興味を引く楽しいものにしないといけないというのは分かりますが、盛り込んでいい見せ場は5割まで、というような決まりを作っていただきたいところです。マジで。

 

よく考えると意味が分からないピム理論

前作でも今作でも、冷静に考えるとピム粒子による小型化とその説明、および描写はどうにも辻褄が合っていません。

ピム粒子による小型化は、分子の距離を縮めて強度・密度を強化するもので、その質量は保存されているということでした。

しかし、どう考えても質量は保存されていません。

質量が保存されているなら、小型化したビルや車を持ち運ぶなんてことは不可能ですし、ジャイアントマンは10m以上あっても60kg程度しかないのでめちゃくちゃ弱くなってしまいます。

なので、質量はシーンごとに都合よく変化していると考えたほうが正しいでしょう。

 

ポストクレジット

MCU恒例のポストクレジットシーンでは、量子エネルギー採取のためにスコットは再び量子世界に行くというもの。

採集を終え、いざ現実世界に戻ろうというとき、ホープ、ハンク、ジャネットはサノスの指パッチンによって消えてしまった…という『インフィニティ・ウォー』の余波が描かれていました。

誰もいない家でデカい蟻がドラムをたたいている…というちょっとホラーっぽい画がコワい。

おそらく量子世界に取り残されたスコットが『アベンジャーズ4』における重要なキーを握っているのでしょう。

量子世界では時間や空間という概念がないとか、時空の渦がどうのこうの、みたいなことを言ってましたよね。

タイムトラベルしてやり直し、って展開にはしてほしくないと思ってますが、どうなることやら。

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