『HALO Infinite マルチプレイヤー(ベータ)』の評価・感想を。シリーズ最高レベルの楽しさだが数々の欠点がそれを覆い隠している

今回は、シリーズ20周年記念のサプライズとしてベータ版が配信開始された『HALO Infinite』のマルチプレイヤー(ベータ)をプレイした感想をお届けします。

開発元343 Industries
発売元Xbox Game Studios
使用ハードXbox Series X
総プレイ時間約20時間
オススメ度★★★☆☆
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素晴らしいゲームプレイ

ゲームプレイだけ見れば、シリーズ最高傑作と言っても言い過ぎではないくらいとびきりの出来。

モダンなシューター要素を取り入れつつも、HALOらしさがしっかりと感じられるリファインされた操作感。
バランスがとれているかはさておき、バラエティに富みそれぞれに輝ける使い方が用意されている銃火器。
戦闘の可能性を大きく飛躍させるガジェットの数々(特にグラップルショットは素晴らしく、リパルサーも面白い使い方ができる)。

ゲームバランスに関しては調整不足なところも散見されるものの(BTBでのビークル出現数が少ない、Flight時からナーフされた武器が弱くなりすぎているなど)、おいおい改善されていくだろうし、これと言って致命的な問題点はないように思えます。

とにかく、撃ち合い・読み合いが史上最高レベルで楽しく、ゲームプレイに限って言えば満足度は非常に高いです。

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コンテンツ不足

現時点における本作のマップ、ゲームモードははっきり言って少ないです。
※ベータ版と銘打っているものの、バグ取り・調整期間中というだけであって、コンテンツは正式リリース版とほとんど変わらないらしい

アリーナのゲームモードは「スレイヤー」「CTF」「オッドボール」「ストロングホールド」の4種類に、マップは7種類。
BTBのゲームモードは「スレイヤー」「CTF」「トータルコントロール」「ストックパイル」の4種類に、マップはわずか3種類しかありません。

イベント期間限定で「フィエスタ」が登場したりはするものの、「FFA」「キンヒル」「SWAT」「インフェクション」といった定番すらないのはちょっと…
「ファイアファイト」「スパルタンオプス」のようなCo-opモードもなければ、マップエディターの「フォージ」もないため(フォージはそのうち搭載される予定)、遊びの幅はかなり狭いです。
前作のように、ほとんどのプレイヤーが興味を失って去った後に、慌ててコンテンツを追加しても遅いというのは343iだって分かっているはずだろうに。

さらに、現時点ではゲームモードを選んでマッチングする事はできません
これが個人的には本作の最大の欠点。
選択できるのは、アリーナ、BTB、ランク、イベント(開催期間中であれば)までで、どのゲームモードになるかは試合開始まで分かりません。
好きではないゲームモードや同じゲームモードを何度も何度も遊ばされることもあり、せっかくゲームが持っている面白さが阻害されてしまっています。
なぜこんなバカげた仕様になっているかには理由がありますが、それは後述します。

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問題のバトルパス

本作では、F2Pタイトルではおなじみのバトルパスによりコスメティックアイテムがアンロックされていきます。
BPは期間限定のものではなく、次シーズンに移っても過去シーズンのBPを進めることが出来るようになっている親切設計になっているそうです(無料分もそうなのか、過去のBPを買うことが出来るのかは不明)。
しかし本作のBPには大きな問題を抱えています。

本作のBPはチャレンジ方式。
BPを進行させるためには決められたチャレンジをクリアしなければならず、チャレンジをクリアできなければ、いくらマッチで活躍したとしてもXPは貰えません(マッチ完了の50XPは貰えるが)。
チャレンジ達成でもらえるXPは100から多くても300程度なのに対して、BPレベルを1つ上げるのに必要なXPは1000であり、進行速度は非常に遅い。
一度に達成できるチャレンジは最大で3つ(有料BPを買えば4つ)までであり、後に解放されるチャレンジの条件を満たしていても一切カウントはされません。

チャレンジの内容は、「○○を使って10人キル」「トータルコントロールで3回勝利」など、使う武器・遊ぶゲームモードを限定するものが多くストレスを感じます。
上述したようにゲームモードは選ぶことが出来ないので、ゲームモードを指定されているチャレンジを達成するにはかなりの時間を要します(勝利しなければいけないチャレンジは苦行以外の何物でもない)。

また、すべてのウィークリーチャレンジをその週内で達成するとスペシャルなリワードが貰えますが、そのあとはチャレンジが補充されないためXPをほとんど稼げなくなります。
チャレンジ自体は過去のHALOも含めて多くのゲームで見られるシステムですが、XP獲得をそれだけに絞るというのは最悪の判断。

なぜ本作のBPがチャレンジ方式なのか?なぜゲームモード指定のチャレンジがあるのにゲームモード指定のマッチングが搭載されていないのか?
本作にはチャレンジを別のものに取り替える「チャレンジスワップ」というアイテムがあり、リアルマネーで買うことが出来ます。
達成するのが困難なチャレンジを意図的に混ぜ、チャレンジを達成するのが難しい状況を意図的に作ることで、チャレンジスワップを買わせようというセコいやり方だとしか思えません。
そういった非難を回避するため(かどうかは分かりませんが)、無料のバトルパスで獲得できるアイテムのうち実に半分以上がチャレンジスワップだというのもバカげています。

期間限定イベントの開催に伴い、通常のBPとは別にイベントパスも追加されました。
イベント限定モードでチャレンジを達成することで、イベント限定アイテムを手に入れることができるのですが、3つのチャレンジ枠は通常チャレンジとイベントチャレンジで共有というイカれた仕様になっており、運と時間が無ければイベントチャレンジを消化する前にイベントが終了してしまいます。
イベントは全6週にわたって定期的に開催される予定ですが、1週につき達成できるチャレンジは7つまでという制限があるのもおかしな話です。

ちなみに本作には、バトルパス以外のプログレッションシステムは一切用意されていません
コメンデーションはBPがチャレンジ制になったせいかオミットされてしまったし、細かいスタッツを確認することもできません。

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中途半端なアーマーカスタマイズ

本作に登場するスパルタンアーマーは、HALOらしい・スパルタンらしいデザインになっており、数だけはやたらと多いクソダサヘルメットと違いが分からないアーマーばかりだった前作とは大違い

アーマーカスタマイズシステムは、Halo史上最も自由度が高く人気だった『HALO Reach』のものに近く、ベースとなるアーマーコアを選択し、ヘルメットや左右のショルダーパッド、チェスト、ベルト、ニーパッド、グローブ、コーティング、バイザーの色まで細かくカスタマイズする事が可能。

Reachに登場したキャットのように、手足を義肢にすることも出来ます。
選んだアーマーコアによって義肢の形状が異なるという拘りようで、特に「ヨロイ」アーマーの義足は足袋のように足先が割れていてカッコいい。

アーマーコアは現時点で「Mark Ⅶ(デフォルト)」「Mark V(有料BP)」「ヨロイ(イベントパス)」の3種類が用意されています。

問題は、カスタマイズがアーマーコアごとに制限されているということ。
Mark Ⅶ用のパーツやコーティングは、別のアーマーコアでは使えません。
例えば、ヨロイのヘルメットにMark VのショルダーアーマーにMark Ⅶのコーティング、といったように複数のアーマーコアのパーツをプレイヤーが自由に組み合わせることは出来ません
全く同じように見えるコーティングでも、MarkⅦでは無料なのにヨロイでは有料なんてこともあります(そもそもコーティングで一括変更じゃなく、パーツごとの色変更ぐらい出来るようにしてほしい)。

ウィークリー報酬は(今のところ)Mark Ⅶ用のものだけなので、Mark Vやヨロイを使いたいプレイヤーにとっては無価値なものになってしまっています(BPで獲得できるパーツについても同じことが言える)。

テンライイベントの宣伝で登場したヨロイアーマーは最高にカッコいいですが、無料でアンロックできるのは質素なアーマーコアだけ。
トレイラーやイメージでフィーチャーされている兜ヘルメットやカタナベルトなどは有料アイテムだったというのもガッカリです。

また、多くのF2Pでは「課金アイテムの購入に使える通貨」をバトルパスで獲得することができるため、時間を惜しまなければ次のバトルパスを無料でゲットできたり、有料アイテムのいくつかをゲットするチャンスが与えられています。
しかし本作では一切通貨を獲得できず、無料プレイの範囲内でアンロックできるカスタマイズパーツは無いに等しいぐらい少ないです(20時間プレイしてゲットできたのは、アーマーコーティング1種と色違いバイザー1種だけ)。
BPの進行は遅々として進まずコンテンツは浅いので有料BPを買うのは躊躇われるし、ストアで売られているアイテムの価格設定はかなり高額(カタナベルトに1500円、アーマーコーティングと細々したプラスαに700円とか正気の沙汰とは思えない)。
本作のマネタイゼーションは、かなり悪い部類に属するというのが個人的な感想です。

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おわり

プレイし始めは「面白すぎるしプレミアムBP買うか!」なんて思っていたんですが、浅いコンテンツ、選べないゲームモード、遅々として進まないBP、ストアアイテムの高すぎる価格設定といった諸々の問題に嫌気が差したので、結局BPもアイテムも購入してません。

ゲームの核であるゲームプレイ部分が素晴らしくよくできているのがせめてもの救い(なのでキャンペーンは本当に楽しみです)。

コンテンツの追加、バトルパスやカスタマイズ要素の改善によって、いつまでも遊べる最高のFPSになるポテンシャルは秘めているとは思うものの、現時点ではイマイチと言わざるを得ないのが残念です。
343iには早期の改善を期待しています。

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