
出先でちょちょっとやる用に買ったつもりが、ドハマリしてしまったストラテジー+アドベンチャーゲーム。
普段ストラテジー系のゲームをやらないのに(最後にやったのがPSPの『タクティクスオウガ 運命の輪』なので約7年ぶり。これは超面白かった)、なんとなく興味を惹かれて買ってみたらめちゃくちゃ面白かったです。
任天堂の看板キャラ「マリオ」と、UBIの看板キャラ「ラビッツ」がタッグを組んだタイトル。ポップでかわいいアートスタイル、作り込まれた各キャラのモーションを見ているだけですごく楽しいです。

このゲームはターン制のストラテジーバトルと、謎解きパズルありのアドベンチャーの2軸で構成されています。
ワールドは全部で4つ。
1つのワールドは10のチャプターで構成されていて、チャプターはそれぞれ1~4つのバトルで構成されています。
バトルの合間には謎解き・探索のアドベンチャー要素があり、コンセプトアートやミュージックといった収集アイテムの他、新しい武器のアンロックやスキルの強化に使えるパワーオーブが手に入ります。

それぞれのワールドをクリアした後には、さらに難度の高いEXチャプターと、10のチャレンジバトルが解放されます。
チャレンジは、特定のキャラを使わないとクリアできなかったり、わざと敵の攻撃を食らわないといけなかったりといった、1手で勝敗が分かれる詰め将棋的なステージもあり、ストーリーのステージとはまた違った面白さがあります。
今作のバトルは、スライディングで敵にダメージを与えたり、ドカンを駆使して敵の背後をとったり、チームメンバーを足場にしてジャンプしたりと、移動時の選択肢が豊富かつ重要なのが最大のポイント。
どれだけ移動でダメージを稼ぐか、移動後のポジションから敵は狙えるか(敵アイコンの下に%が表示されています)、次ターンでも味方との連携がとれるか、敵の攻撃から無防備にならないか、攻撃と移動どちらを先にするか、スーパースキルの発動タイミングをどうするか、などなどいろんな選択肢を考えながら攻略していくのがすごく楽しいです。
敵もドカンやチームジャンプを使用してくるので、敵の動きを予測するのは難しいです。


使用できるキャラクターはストーリーの進行に伴って増えていきますが、一部のチャレンジを除いてどのキャラクターを使ってもクリアできるようになっていると思います。
ただ、バンパイアスライディングとスーパースキルのおかげで、ほぼ不死身かつ味方の回復補助も出来るラビッツルイージと、近接特化で明らかに殲滅力の高いラビッツマリオが有能すぎたので、各キャラのバランスが取れているとは言い難いです。
僕は一部のキャラ(ピーチ、ラビッツヨッシー、ヨッシー)を殆ど使うことなくクリアしてしまいました。
このゲームにはレベル上げという概念がなく、バトル・探索によって得たコインで強い武器を購入し、パワーオーブでスキルの強化をしていくことでキャラを強くしていきます。
チャプターをパーフェクト評価(全員生存している状態で規定のターン以内にクリア)でクリアするともらえるコインが倍増するので、トライ・アンド・エラーをしつつパーフェクトクリアを狙っていくと良いと思います。

どうしても難しかったらイージーモードを使うのもアリ。
ちなみにイージーモードはHP全快+HP最大値が50%上昇します(イージーモード使用によるデメリットは特に無さそう)。
もしパーフェクトでクリア出来なくても、ワールド1をクリア後に解放されるタイムセンタクキを使えばチャプターの再挑戦は可能なので、そこまで神経質になる必要はないです。
武器はその時点で手に入る最強のものを使っていかないときつい感じ。
全キャラの全武器を買い揃えていけるほどコインに余裕は無いので、ある程度使用するキャラを絞ったほうが良いかもしれません。
詰まってしまったら、過去のステージをやり直してコイン稼ぎをするのも手。
ちなみに、ストーリーをパーフェクトクリア、チャレンジを全て1回ずつクリアしても、全武器を買い揃えるにはコインが全く足りない状況でした。
スキルツリーは各キャラ固有の物が用意されていますが、全員に共通して移動系のものを優先的に伸ばすようにした方がいいと思います。
特に、スライディングやストンプは非常に重要なダメージ源となります。
スキルはいつでも振り直すことが出来るので、いろいろ試してみてください。
ストラテジーを普段やらない僕でもイージーモードを使うことなくパーフェクト評価でクリアできたので、ストラテジーに慣れている人にとってはちょっと簡単に感じるかもしれません(ネットでの評価を見ると難度が高いと言っている人も結構いるのでよく分かりませんが)。
各ワールドにある中ボス戦で難易度が段階的にあがっていく感じで、手応えがなくてつまらなくなる、ということはなく最後まで楽しめました。
ストーリークリア後に解放される究極チャレンジは難度がやや高いと感じました。
だいたい40時間ぐらいで、コンプリートを達成しました。
2人プレイ用のモードは殆どやっていないので、そっちもコンプリートしようと思ったら更に遊べます。

欠点を挙げるとすれば、タイムセンタクキでチャプターを再挑戦するとき、謎解きも再挑戦させられること。
終盤のステージは解法が分かっていても単純に時間のかかる謎解きがあり、めんどくさいです。
道中に回復アイテムのキノコがあるからだと思いますが、謎解きのスキップを選択できたらよかったと思いました。
あとはさくてきマップでカメラをズームアウトできたらよかったかな。
それ以外では、僕としては特に欠点が見当たらない傑作だと思うので、Switchを持っている方にはぜひともオススメの1本です。
バトルシステムの面白さは、この1作で終わらせてしまうのは勿体無いほどの完成度だったと思うので、ぜひともシリーズ化を期待しています。

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