『マーベル ミッドナイトサンズ』全実績解除したのでレビュー

Marvelの名を冠するゲームの中で最も面白いと言ってもいいほどの傑作だった『マーベル ミッドナイト・サンズ』のレビューを書いとこうと思います。

  • 使用ハード:PC、Steam Deck
  • プレイ時間:約110時間
  • 達成実績:72/72

何度やっても面白いバトル

本作の魅力は何と言っても、リプレイ性と中毒性の高いバトルシステム

現にプレイ時間は100時間を超えて全実績も解除済みですが、未だに飽きがこないほどの面白さ。
※ちなみに、ストーリーをクリアするだけなら30〜40時間ぐらいのボリュームです

本作はターン制のデッキ構築戦略バトルですが、ターン制の戦略バトルといってもXCOMっぽいわけではなく、デッキ構築バトルといってもStSっぽいわけでもない、戦略性と爽快感を両立させたユニークなシステムになっています。

戦闘には、3人のヒーローを選んで出撃。
戦闘が始まると、まずカードが6枚配られます。
この手札は、あらかじめ組んでおいた各ヒーローの8枚からなるデッキからランダムに選ばれたもの。

基本的に、カードは1ターンで3枚しか使えませんが、クイック効果が付いたカードで敵を倒すとカードプレイが返還され、フリー効果が付いたカードはカードプレイの消費無しで発動できます。また、カードは何枚かは引き直せたり、ヒーローのポジションを変えたりすることもできます。

カードには、アタック・スキル・ヒロイックの3種類があり、アタックとスキルカードを使用すると、ヒロイズムというリソースが生成されます。ヒロイックカードは、このヒロイズムを消費して発動できる強力なカード。

各カードはヒーローの特性を反映していて、専用の攻撃モーションも用意されているので、見た目も派手で爽快感が高いのも特徴。

戦場には環境オブジェクトが配置されており、これらも利用してダメージを与えることができます。

ゲームを進めていくと、移動時に敵を吹き飛ばせるようになったり、アイテムを使って一時的な強化を得られるようになったり、カードを改良して特殊な効果を付与できるようになったりと、どんどん深みが増していきます。

配られたカード、敵味方の配置、敵のターゲットを見ながら、どの順番でカードを使い、どの順番でどの敵を倒していけば被害を最小に抑えられるか、毎ターン試行錯誤するのが本作の面白さ。

デッキの構成、一緒に出撃させるヒーロー、出現する敵の種類、ミッション完了の条件、配置された環境オブジェクト、最初に配られる手札によって一戦一戦が異なるためリプレイ性・中毒性が非常に高く、あと一戦だけやるはずが、気づいたら2時間経っていることもありました。

「カードバトルか…」と思っている人も多いでしょうが、ストラテジーは好きだけどデッキ構築系のゲームにそこまで興味がない人でも十分に楽しめるだろうと思います。
実際ぼくも、デッキ構築ゲーが特別好きでも得意でもありませんが、本作にはドハマりしてしまいました。

また、どのヒーローにもゴミカードがあるのはともかく、キャラゲーにしてはキャラ性能のバランスがうまく取れていると感じられたのも良かった点(いくつかティアリストを見てみても、闇ハンターがSという点以外では評価がかなり割れているので、実際バランスが良いんだと思います)。

難易度は全部で9段階用意されています。
はじめは下の2つしか選べませんが、戦闘完了時の評価を積み重ねることで少しずつ上の難易度が開放されていく仕組み。

下の難易度は何も考えなくても無双できるくらいの簡単さ。
対して上の難易度はデッキやチーム構成をきちんと考えないと勝てないぐらいの難しさで、幅広い層が楽しめるようになっています。

難しいと言っても爽快感が損なわれるような調整ではないので、スーパーヒーローゲームとしてちゃんと成り立っているのが偉いところ。

マーベルヒーローとの共同生活

本作には、ペルソナシリーズのように、マーベルヒーローとの友情を育んでいく要素があります。

様々なアクティビティを通じて各ヒーローの掘り下げが行われることに加えて、友情レベルが上がることでヒーローのパッシブアビリティが解放・強化されたり、最終的にはパッケージに載っているようなミッドナイトサンズのスーツおよびアビリティが使えるようになります。

拠点となる大聖院では、ヒーロー同士のちょっとした会話を立ち聞きすることもでき、まるでヒーローたちと共同生活を送っているかのような気分を味わえます。

不満を感じる様々な要素

とにかく戦闘の面白さがピカイチな本作ですが、イマイチだなーと思った部分も結構あります。

イマイチなキャラモデル

マスクオンした状態のヒーローはみなカッコいいのですが、ごく一部のヒーローを除いてほとんどのヒーローの素顔がモブキャラみたいなので、カリスマ性がまるで感じられません(特にキャロルは酷いと思う)。

また、男ヒーローも女ヒーローも、体型は数パターンの使いまわし。
そのため、コミックでは毛むくじゃらの小さいおじさんであるはずのウルヴァリンが、本作ではキャップと同じ体格のデカいおじさんになっていて、違和感がハンパないです。

恩恵が感じられないレベルアップ

ヒーローたちは戦いを通してレベルアップし、体力と攻撃力が伸びていきます。

しかし、ミッションで相対する敵は出撃させたヒーローのレベルに合わせた強さに調整されるので、レベルアップの恩恵が全く感じられません(レベルキャップ到達後はまた別の話になりますが)。

ミッションが難しいと感じた場合は「レベルを上げる」が選択肢に入らず、「難易度を下げる」か「デッキを見直す」かのどちらかになってしまうのは、好みが分かれそうなポイントです。

単純にレベルアップするのではなく、ポイントを各ステータスに割り振るようなシステムにしたほうが良かったのではないだろうか(モービウスDLCでは、サブステータスMODという形でそれに近からずも遠からずなシステムが導入されました)。

割に合わない報酬

敵の強化に対して、報酬の増加が少なすぎます。

最高難易度では通常難易度に比べて敵の強さが約2倍程度になるのに対して、貰える経験値は40%しか上がりません(そして上述した通り、経験値が増えても恩恵は殆どありません)。

グロスという通貨は175%も上がりますが、グロスはコスメティックアイテムの購入にしか使えないのでこれまた恩恵がありません。

大量に必要になるクレジットやエッセンスといった重要なリソースは、難度を上げても下げても得られる量が変化しないため、難度を上げるメリットはありません。

役立たずのパッシブアビリティ

ヒーローとの友情を育んでいくと、各ヒーロー固有のパッシブアビリティが解放・強化されます。

しかしながら、ほとんどのパッシブアビリティは効果が微々たるものだったり、発動確率が低すぎたりするので、役に立たないものが多すぎます。

パッシブが役に立つと感じたヒーローは、ハンター(フルチャージ)、アイアンマン、ニコ、ドクターストレンジ、モービウスぐらいという少なさ。

薄いチーム感

ヒーローチームを題材にしているゲームですが、バトルにおいてチーム感が非常に薄いという大きな欠点を抱えています。

コミックやアニメ・映画では、マジックが開いたポータルを別のヒーローが使ったり、キャップの盾でビームを跳ね返して当てたり、ハルクがウルヴァリンをぶん投げたり、といったチームでの連携プレイも大きな魅力ですが、本作にはそういった要素が無く”チームとして戦っている感”が薄すぎます。

一応、2人のヒーローが協力して発動するコンボカードというものは用意されていますが、アニメーションは使いまわしで、特定ヒーローの組み合わせで発動する特殊なコンボは存在しません。

使いづらいカード周りのUI

デッキの編集、カードの作成・サルベージ・強化・MODの適用といった項目が色々なメニューに分散しているためかなり使いづらいです。

面倒くさすぎるカードMODの仕様

ゲームを進めると、カードに特殊効果を追加できるカードMODというものが利用できるようになります。

イマイチだと思っていたカードがMODを付けることで急に主力になったり、色々なビルドが可能になったりするため、このMOD自体は良いシステムだと思います。

しかし、MODはガチャのようにランダムで選出されるため、目当ての効果を引くためにはとにかく時間とリソースが必要になる仕組みなのはいただけません(リソースを大幅に節約する方法は発見されていますが、時間がかかることには変わりない)。

おわり

この1作だけで終わらせるのは勿体ない!と思うほどバトルシステムの完成度が高く、めちゃくちゃ面白いゲームでした。

こんなに面白いのに売り上げがあまり良くないらしく、続編や拡張DLC第二弾は期待できそうにないというのが残念でなりません。

Dr.ドゥームがクリフハンガー的に登場したので、次はファンタスティック・フォーも参戦だ!なんて1人で盛り上がったんですけどね…

ではまた。

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