アクションゲーム『Midnight Fight Express』をクリアしたので感想を書いておきます。
難易度ノーマルおよびハードでクリア済み。チャレンジは序盤のステージ以外はほぼノータッチでプレイ時間は約10時間。
こんなゲーム
本作はリニアなステージクリア型のアクションゲーム。
敵を全滅させながら進んでいくシンプルな構成で、寄り道要素や分岐といった仕掛けは皆無。
そのぶん短くまとまっているのでテンポよく遊ぶことができます(ワンステージ大体2〜5分程度のボリューム)。
各ステージには、アクション映画/ゲームのオマージュがふんだんに盛り込まれているので、そういった点でも楽しめました(有名な所では『CoD MW2』『ジョン・ウィック』など)。
ストーリーは、警察に捕まり尋問を受けている主人公が過去の出来事を回想していく、という形で語られていきます。
内容に関しては特筆するほどのものではありませんでしたが、日本語訳は良く出来ていたように思います。
徒手格闘によるコンボとガードに回避と、アクション操作はいたってオーソドックス。
これらに加えて、周りに落ちているオブジェクトを投げつけたり、鉄パイプやナイフを武器として使うこともできます。
初めはシンプルな動きしかできませんが、新しいステージをクリアするごとにスキルポイントが貰え、新しいアクションをアンロックしていけます。
難易度設定は、「ノーマル」「ハード」「リアリスティック」「カスタム」の4種類で、カスタムではプレイヤーの体力や敵の攻撃頻度などをお好みで弄ることができます。
ノーマルでもちょいムズなので、アクションが苦手な人にはあまりオススメしません。
気に入った点
爽快なアクション
パリィカウンターやフィニッシャー、グラップルなど、進めば進むほどに様々なアクションが使えるようになり面白くなっていきます。
フィニッシャーは使っている武器や周辺の環境によってモーションが異なるというこだわりぶりで、見た目でも楽しい。
パリィで敵の攻撃を捌き、様々なアクションを駆使してコンボカウンターを切らさずに敵を全滅できたときの爽快感と達成感はなかなかのものでした。
やり込み要素
各ステージにはクリア後に条件が明らかになる様々なチャレンジが用意されています。

敵を倒す方法が指定されているものだったりタイムアタック的なものだったりと、内容は様々。
ステージにはクリアランクも設定されていて、コンボを切らさず多彩なバリエーションで敵を倒していくと高ランクを獲得できます。
チャレンジをクリアすることで、キャラの外見をカスタマイズできるアイテムと、リプレイ時に使えるパーク(チートのようなもの)をゲット。
外見アイテムは大量に用意されています。

完全クリアを目指そうとすると、かなりの修練が必要になることは間違いないでしょう。
ただし、どのステージをクリアしても、ステージ選択画面は必ず現時点での最終ステージになってしまうため、リプレイ時にはいちいちスクロールする必要があって面倒に感じました。
気になった点
操作性
概ね問題ないのですが、
- 狙った敵をうまく攻撃できない
- 残弾はあるのに銃が撃てない(敵に接近しすぎていると撃てない?)
- 前方の敵に対する攻撃の吸い付きが短い
- ロープが発動しない
など、引っかかりを覚える部分がちょこちょこありました。
ステージを進めるとクールダウン式の銃(サブガン)が手に入るのですが、
- 撃つまでに時間がかかるため乱戦で使うのが難しい
- 一発撃つとなぜか自動的に次の弾種に切り替わる
- 別の弾種に切り替えるとクールダウンがリセットされる
- フィニッシャーと同じボタン割り当てなので暴発する
など、かなり扱いにくく感じました。
また、ロックオン機能が無くターゲッティングに難があるので、遠くの敵をグラップルするロープは扱いが難しすぎます(グラップルとボタンを共有していることで扱いづらさが増している)。
バランス調整
武器投げはガードされないうえに威力が高くなっています。
そのため、色んなアクションを駆使して戦うよりも、コロコロ転がって武器を拾っては投げつけるという、カッコいいとは言い難い戦法のほうが強いというバランス。
途中からスパアマでゴリ押してくる雑魚が頻繁に出現したり、ボスは全く怯まなかったり、そもそも被ダメがでかすぎたりと、真っ向からの殴り合いがあまり通用しないケースが多すぎると感じました。
また、こちらが銃を使うと無双できて気持ちいい反面、敵が銃を使ってくる場合は強すぎて理不尽に感じられることも。
この手のゲームでありがちな赤い線や警告といったものは一切表示されず、ノーモーションでバカスカ撃ってくるので辛いことこの上ないです。回避直後の無敵時間切れを狙ってくるイヤらしさも持ち合わせています。
その場で足を止めてのんきにアクションをしているとハチの巣にされてしまうため、やっぱりコロコロ武器投げ戦法の優位性を強めてしまっています。
無敵時間
パリィカウンターやフィニッシャーなど、時間のかかるかっこいいムーブ中に無敵時間はありません。
雑魚の多くは空気を読んで攻撃を中断してくれますが、ボスや一部の即死ギミックは空気を読んでくれないので、反射的にボタンを押してしまってお陀仏することがあります。
掴み系のアクション
敵を掴んで発動するタイプのアクションが多数用意されているのですが、それらを使うにはまず敵のガードを崩さなくてはいけません。
が、登場する多くの敵はガードが固く、しかもガードを崩せたかどうかが見た目で判断しにくいです。
ガードを崩せたとしても、動作に時間がかかるうえに無敵時間が無いので即座に潰されてしまいがちで、使いどころがよく分かりません。
またガードとは別に防御ポイントと呼ばれるゲージがあり、これを削らないとフィニッシャーを使えないという別のシステムがあるのも紛らわしいです。
おわり

トレイラーを見たときから期待していて、序盤は純粋に楽しめていたのですが、プレイを続けるうちにイマイチな部分が目立ち、素材を上手く活かしきれていない感じだったのは残念。
面白いっちゃ面白いんだけど同時にストレスもたまるという、イマイチ煮え切らない感想になってしまいました。
ほぼひとりで作ったゲームということで、荒削りな部分が散見されるのは致し方ないのだろうとは思いますが…
コンボやパリィ、グラップル、周辺環境を巧みに駆使してスタイリッシュに戦うゲームを求めている人には断然『SIFU』をオススメしたいです。
ではまた。
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