アーリーアクセスが開始したアクションローグライク『湮滅ライン(Oblivion Override)』がめちゃくちゃ良かったので紹介。
操作性良し、爽快感良し、ビジュアル良しの良作。
やりこみ要素、隠し要素も豊富に用意されていて、現時点ですでにお値段以上のボリュームとクオリティ。
ちなみに、Steam Deckでも快適に遊べます。
- プレイ時間:約30時間
- プレイ状況:警戒レベルV(現時点における最高難度)までクリア
- 実績達成状況:54/74
チャレンジングで爽快・軽快なアクション
本作は、ハイスピードなアクションを特徴とした横スクロールのアクション・ローグライク。
操作性はとても良く、キビキビとした武器アクションに加えて、8方向へのダッシュ、ダブルジャンプ、ウォールランを駆使して、軽快に戦いステージを探索できます。
武器は現時点で25種類(ぼくが確認できたのは23種)用意されており、しかもそれぞれ固有の武器スキルとモーションを持っていて(モーションに関しては被っているものもある)バリエーションはバッチリ。
プレイアブルキャラクターは今のところ2体のみですが、少なくともあと1体は追加されそう。
本作はローグライクであり、途中で死亡したら最初からやり直しになってしまいます。
とはいえ、ボス撃破による新しいアップグレードや武器の追加、NPCとの遭遇による施設の拡充、リソースを使用したステータスの恒久的な強化、といった成長要素が数多く用意されているため、やればやるほど強くなっていくシステムになっています。
プレイし始めたころは、これはクリアできないかもな…なんて思っていましたが、結局最高難度まで無事クリアできたので、
戦闘時に出現する敵の数はそれなりに多いですが、
- 敵との接触にはダメージ判定が無い
- 敵の攻撃の予備動作がしっかりしている
- 戦闘エリアが画面内に収まるようになっている
という調整がなされていため理不尽さは感じられません。
初めて遭遇する敵は攻撃パターンが分からず翻弄されるかもしれませんが、繰り返しプレイすることで落ち着いて対処できるようになっていくはず。
条件を満たすことで高難度モードを解放することができ、高みを目指すプレイヤーの要求にもちゃんと応えてくれます。
高難度モードでは新しい要素がアンロックされていくため、ただ単純に難しくなるだけではないのもグッド。
手強くて楽しいボス戦
ステージは3つ用意されており、それぞれの最後には強力なボスが待ち構えています。
ボスは全部で6体(+α)存在し、どれもユニークな攻撃パターンでプレイヤーを苦しめてきます。
初見では、こんなの無理だろ…と思えても明確な対処方法が存在していて、慣れてくるとほぼノーダメで勝つこともできます(ノーダメ撃破の実績も用意されている)。
一部当たり判定が怪しい攻撃もあるにはありますが、理不尽さはなく(ただしマジシャンのボスは除く)手に汗握る楽しい戦闘に仕上がっており、これから追加されるであろうボスにも期待がかかります。
ビルド構築の楽しさ
本作では、ステージ内の強制戦闘に勝利した際に得られるポイントを使用して、「エボル能力」と呼ばれるアップグレードを取得してキャラを強化。
能力は「与ダメ+12%」「回避回数+1」「コイン入手時にHP回復」「回避時に電撃攻撃」など多岐にわたり、ランダムに選出された3つの選択肢のうち1つを選んでいきます。
各能力は、全部で13ある特性のいずれかに属しており、同じ特性の能力を2つ以上取得すると、その特性に応じた特殊効果が発動します。
さらに、特定の2つの特性で特殊効果を発動させている場合は、2つを組み合わせたコンボ能力が出現(要は『HADES』のデュオ功徳のようなもの)。
ステージ内の強制戦闘部屋は数が限られており、取得できる能力数にも限りがあります(最大で15)。
そのため、出てきた選択肢から適当に選ぶのではなく、武器やプレイスタイルに合わせたビルド構築が勝利へのカギ。
武器スキルを連発して暴れまわるビルド、ジャスト回避カウンターを主軸にしたビルド、わざと被弾することでダメージを周囲にばらまくビルドなど、ビルド構築の幅はかなり広いです。
「今回はどんなビルドでやってみようかな」と考えるのがかなり楽しく、何度も繰り返しプレイしてしまう中毒性があります。
プレイし始めたころは、敵が硬すぎて辛い…と思っていたのですが、恒久強化の充実と、ビルド構築を意識し始めてからは、敵を次々にスクラップにしていく爽快感が感じられるようになりました。
不満点(改善してほしいという個人的な願望)
1.武器攻撃にもう少し深みがほしい
武器アクションは、地上攻撃・空中攻撃・スキルの3種だけなので、繰り返しプレイしているとちょっと単調に感じてこなくもないです。
武器種が多いので今のところ何とかなっていますが、打ち上げ攻撃、ダッシュ攻撃(ごく一部の武器にはある)ぐらいは追加してほしい。
2.ビルド構築をもうちょいやりやすくしてほしい
- 全13特性×6種の能力+メカスキル3種×関連能力の中からランダムに選ばれた3つが選択肢として提示される
- 『HADES』の賜物のような、ほしい特性の出現率を上げるアイテムが存在しない(選んだ3つの特性をブロックする機能はある)
- リロールに必要なリソースは、能力取得に必要なものと同じ(恒久強化で一定回数まで無料化)
という仕組みになっているので、狙った能力を取得していくのがちょっと難しいです。
現状では、リロールの回数だけがかさむと感じてしまうときがあります。
3.メカ奥義取得のハードルを下げてほしい
プレイアブルキャラの固有スキル(メカスキル)には、条件を満たすことで発動可能になる強力な奥義が用意されています(現時点で確認できたのは、クリムゾンの「昇竜アッパー」と、リーの「チェーンブレード」のみ)。
なんですが、奥義スキルはメカスキルの関連能力を全て取得しないと出現しないらしく、運よく奥義が出てきたころにはゲームクリア直前で使う機会がほとんどありません(ぼくの場合、奥義の存在に気づいたのがすでに20時間ぐらいプレイしたあとでした)。
ビルド構築の都合上、メカスキル取得を先延ばしにせざるを得ない状況も多々あるため、奥義の存在がものすごく薄いです。
4.プレイアブルキャラの個性をもっと出してほしい
結構な大金を注ぎ込まないとアンロックできないわりには、初期キャラと追加キャラの性能差・プレイスタイルの差がそんなにないです。
体力が少し低くて移動が少し早く、専用のスキルが違うという差異はありますが、決定的な違いというものが欠けているように感じてしまいます。
5.日本語訳のクオリティを上げてほしい
インディーなのである程度は仕方ないとは思いますが、誤訳や誤字脱字などが散見されるのでもうちょい改善していってほしいところ。
あと、ストーリー部分では割と何言ってるかわかんないです。
おわり
冒頭でも述べましたが、すでにお値段以上のボリュームとクオリティ。
ぼくが遊んだアクションローグライクのなかでは、けっこう上位に食い込むぐらいに面白いのでおすすめです!
ではまた
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