【オクトラ2】クリアしたのでネタバレなしの感想を。

『オクトパストラベラー2』をクリアした感想を書いておきます。

プレイ時間は約80時間で、裏ボス討伐を含めておそらく全てのクエストを完了。

もともと前作のファンで本作を心待ちにしていましたが、その期待を余裕で上回る出来。
この旅を終わらせたくない…と思うほどの傑作でした。

自由度の高い冒険

最初の主人公選びから始まり、誰のストーリーをどの順番で進めていくのか、どのルートをどうやって回っていくのかはプレイヤーの自由。

敷かれたレールの上を歩かなくていい自由度の高さ、”冒険してる感”の高さは前作同様すごくいいです(もちろん、ストーリーを進めないと入れないダンジョンや発生しないクエストはありますが)。

推奨レベルに従って各キャラのストーリーを少しずつ進めていくという人もいるでしょうし、誰も仲間にせず1人だけで頑張るという人もいるでしょう。
プレイヤーによって攻略ルートが大きく異なるのが、本作の特徴でもあり魅力でもあります。

ぼくの場合は、まず8人全員を仲間にしたあと、最初に選んだオーシュットから順に1人ずつストーリーをクリアしていくというかたちで進めていきました(前作にて、推奨レベルが低いクエストから順に進めていった結果、各キャラのストーリーがぶつ切れ状態であまり楽しめなかったという経験から)。

大きく改善されたストーリー

前作をプレイした人向けの小ネタは散りばめられていますが、前作とは舞台もキャラも違うので、前作未プレイでもストーリーの理解には全く支障なし。
8人の主人公それぞれにテイストの違うストーリーが用意されています。

前作では、8人のストーリーが独立したまま終わってしまうところ、旅の仲間感が非常に薄いところが残念なポイントでした。

対して本作では、各キャラのストーリーの背後にうっすらと繋がりが見えるような作りになっていますし、最後の最後にはきちんと8人全員の旅として帰結する物語が用意されています(前作の裏ボスのような導線が分かりにくいものではなく)。
フィナーレでは「このゲームを遊んでよかった!」と心底思えるぐらいの充足感を得ることが出来ました。

道中では、キャラの意外な側面が見られる面白いパーティチャットはもちろんのこと、クロスストーリーというかたちで特定のコンビの絡みがみられるクエストもありますし、”旅の仲間感”は前作に比べてかなり高くなっています

前作では全てのキャラのストーリークエストの構成が同じ(全4章、章最後にボス戦あり)でしたが、本作ではキャラによって構成が異なっていて、ゲームプレイが単調にならないような工夫が見られたのも良かったところです。

ただ、パーティ加入があっさり過ぎて違和感しかなかったり、イベントシーンでは1人なのに戦闘になると急に旅の仲間が現れてその後のイベントシーンではまた1人になっていたりと、依然として気になる部分はありました。

戦略性の高いバトルシステム

敵の弱点を突いてシールドを削ってブレイク→強力な技で畳み掛ける、という基本的なバトルシステムは前作同様。

一見単調に思えますが、敵の弱点・こちらの攻撃属性・行動順から、効率よく殲滅できるように戦略を練るパズル的なシステムはやっぱりめちゃくちゃ面白いです。
ターン制コマンドバトルでは、本作のシステムが一番好きかもしれない、というぐらいに面白い。

基本的なシステムは変わっていませんが、ゲージを貯めて使う「底力」と、条件を満たすと習得できる2種の「EXアビリティ」がキャラの固有能力として新たに追加。この2つの要素によって、各キャラの個性がより際立つように。

キャラの固有能力、全12種類からなる多彩なバトルジョブ、単純なステータスアップだけでなく様々な追加効果のある装備品、全48種類のサポートアビリティと、考慮しなければならない要素が多岐にわたるので、あれこれ悩みながらパーティ編成を考えるのがとにかく楽しいです。
裏ボスを倒し終わったにもかかわらず、このキャラ・ジョブの組み合わせはどうやったら活かせるかな?といろいろ実験してしまうぐらいにハマってます。

また、レベルがさほど重要ではないバランスなので、レベル上げ作業が全くと言っていいほど必要なかったというのも良い点です(さすがに裏ボス戦は少しレベル上げしましたが)。
各エリア、各メインクエストには推奨レベルが設けられていますが、パーティ編成次第で大抵の場合はなんとかなります(推奨レベル45のボスを平均レベル30程度のパーティで撃破できました)。
敗戦を喫したボスの弱点と行動パターンを研究してパーティを編成し直し、見事に打ち勝てたときの達成感はひとしお。

バトルシステムはとにかく面白いのですが、それでも気になった点がひとつだけあります。
それは魔法がめちゃくちゃ弱くなったこと。

前作で魔法が強すぎた反動なのか、本作では物理がめちゃくちゃ強いバランスに。
魔法でもダメージが出せないわけではありませんが、物理と比べて多くのお膳立てが必要です。
序盤は気にならなかったのですが、ゲームを進めていくに従って魔法職の肩身が狭くなっていくように感じました(ぼくの研究不足の可能性もおおいにありますが)。

昼夜の切り替えシステムによって生まれたややこしさ

本作では、昼夜を切り替えることでキャラが使えるフィールドコマンドも切り替わるようになりました(フィールドコマンドとは、NPCに対して行えるコマンドのこと。物を盗んだり、情報を入手したり)。

各キャラは昼用と夜用で2つのコマンドを持っていることに加えて、昼と夜でNPCのいる場所が変わったり、どちらかの時間帯にしか出現しないNPCがいたりと、前作に比べてかなり複雑になっています。

このフィールドコマンドも本作の魅力的な要素の1つなのですが、探索する際の手間が増えていて面倒だとも感じてしまいました。

前作から改善されたいろんな要素

  • 戦闘時に倍速機能が搭載された
  • 戦闘時の攻撃アニメーションが大幅に追加され、敵も味方もよく動くようになった
  • 武器に固有グラフィックが付くようになった
  • イベントシーンにおいて、台詞送りの手動/自動切り替え・倍速機能が搭載された
  • ブレイク時などに仲間に声をかけるようになった
  • イベントシーンで奥行き感のある演出が見られるようになった
  • とあるクエストをクリアすると、酒場でBGMを選んで聞けるようになった

などなど、様々な面で前作からの改善が見られます。
とくに戦闘時、イベント時での倍速機能によるテンポ感のアップはすさまじく、もう前作には戻れない…という感じ。

ただ、スマホアプリ『大陸の覇者』の方もプレイしてる身としては、あっちから取り入れてほしかった要素もいくつかありまして。

  • いつでもパーティ編成可能(これは本作でも終盤に可能になりますが)
  • 街だけでなくダンジョンにもファストトラベルできる
  • 地図で宝箱取得数等が確認できる
  • 地図で街の名前がすぐに分かる
  • ミニマップがある

といった点だけは、『大陸の覇者』の方が遊びやすいと感じました。

おわり

不満は…強いて挙げれば「キャラデザが前作に比べてあんまりピンとこなかった」ぐらいですかね。
これは完全に個人の好みの問題ですけど、アグネア、キャスティ、テメノスがちょっと地味すぎるというか、主人公感が足りないと思ってしまいました。キャラの個性という点では、どのキャラも良かったのですが。

あ、あとNG+がないのもちょっと残念。

HD-2Dの特徴を生かした探索要素とか、古き良きRPGを思い出させる船での移動とか、相変わらずめっちゃイイBGMとか、ほかにもいろいろと書き忘れたところもありますが、とにかくRPG好きな人には一度は遊んでみてほしい作品でした。

ではまた。

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