今回は、Nintendo Switch専用のタクティクスRPG、『プロジェクト トライアングルストラテジー』の体験版をプレイした感想を書いていきたいと思います。

今回の体験版では2つのルートをプレイすることができますが、ちゃんとどちらもクリアしました!
歯ごたえのある戦略バトル
トライアングルストラテジーは、『タクティクスオウガ(TO)』や『ファイナルファンタジータクティクス(FFT)』といったタイトルに似たタクティクスRPG。

マップは高低差のある箱庭になっていて、その中で自軍ユニットを動かしながら敵を倒していきます。
高所からの弓が強かったり、背後からの攻撃はクリティカルだったり、敵を自軍ユニットで挟んで攻撃すると追撃が発生したり(逆も然り)と、とにかく位置取りが重要です。

畑を炎魔法で燃やすことによって炎上ダメージを与えたり、雨を降らせて消火したり、リフトで高所に素早く移動したり、火計で範囲内の敵を全滅させたりと、地形ギミックも盛りだくさん。

空を飛べるキャラは高低差を無視して移動できるが弓に弱いとか、薬師のキャラはアイテムを投げて使えるとか、キャラ性能もかなり細かく設定されています。
各キャラは通常攻撃の他に、特殊攻撃や範囲攻撃、回復魔法、バフなどのアビリティをいくつか持っていて、それらのアビリティを使うには「TP」と呼ばれるリソースを消費します。
強力だったり使い勝手が良かったりするアビリティはTP消費が高い傾向があるので、TPをいつどこで使うか考えることも重要。
TPはキャラにターンが回ってきた際に1ずつたまっていき、またアイテムを使うことで回復もできますが、最大5までしかストックできないので、温存しすぎるとかえって無駄になってしまいます。
敵もこちらと同じTPのルールに従って行動するので、敵のTPを把握することも重要になってくるかもしれません。
素早さの順で味方と敵が入り乱れて行動し、行動順は画面下などでいつでも確認できるようになっています。
行動順を常に意識することで、誰と誰で挟み撃ちができそうか、多少無理しても畳み掛けるべきかそれとも回復しておいたほうが良いのか、といった戦略を立てやすくなります。

とまあとにかく考える要素が非常に多く歯ごたえのある戦闘になっていて楽しかったです。
TOとFFTの経験者なのですが勘が鈍りまくっており(言い訳)、初見の穀倉地帯戦では余裕でボロ負けしました。
多数決で分岐するストーリー
今作は一本道のストーリー展開ではなく、大小様々な選択を迫られることがあります。
プレイヤーが下す選択は、自分の「信念」を構築する「Benefit」「Moral」「Freedom」の3つの価値観に分類されており、この「信念」が後の展開やキャラとの関係性に影響を及ぼします。
このシステムはタクティクスオウガを彷彿とさせます。

特に重要かつ独特なのが、ストーリー分岐が発生するポイントでは「信念の天秤」という多数決システムが発動すること。
多数決なので、自分の決断だけではなく、仲間の決断もルート分岐に影響してくるというのが面白い。
体験版では「王子ロランを敵国に引き渡すか徹底抗戦するか」を多数決で決めるという場面がありました。
多数決をとる前には、街で情報を得たり、その情報をもとに他のキャラたちを「説得する」ことができます。
この説得次第で、プレイヤーの思い通りのルートに進めることができたり、逆に進められなかったりするというわけです。

今回は、特定のキャラを除いた全員を割と簡単に説得できるようになっていましたが、製品版ではそれまでの行いによって説得が難しくなる分岐点が用意されているかもしれません。
どちらの選択肢も辛い…自分では決められない…というときには、あえて説得はせず成り行きに任せることもできる興味深いシステムだと感じました(必ずどちらかに投票はしないといけないのですが)。
ちなみに、票が同数だった場合はプレイヤーに最終決断が委ねられます。
また、同じルートであっても説得の内容によっては細かな差分が生じる模様。
条件はよくわからなかったのですが、ロランを引き渡すルートでは祈祷師エザナが仲間になるサブイベントが発生したりしなかったりしました。

ロランを引き渡さず防衛戦を行う際は、多数の軍勢を相手取ることになります。
このとき、フィールドに設置してある火計の仕掛けを上手く使うことで楽に戦えるようになりますが、城下に甚大な被害を出してしまうことにもなります。
信念のシステム的には、仕掛けを使った場合と使わなかった場合で後の展開に影響が出そうですが、今回の体験版の範囲では大きな違いは見受けられませんでした(勝利後のセリフが少し変わっただけでした)。

分岐した先で更に分岐して、しかも条件次第では新キャラが仲間に加わって…といった感じになっているとしたら、リプレイ性はめちゃくちゃ高そうですね。
その他の要素
RPGパート
「RPGパート」と呼ばれるパートでは、戦場となるフィールドを探索して、他のキャラから話を聞いたりアイテムをゲットしたりできます。
このパートで重要になるのが、戦闘時に活用できる地形ギミックを作動させておくこと。
防衛戦では火計トラップが、穀倉地帯戦ではリフトが追加で利用可能になり、戦略の幅が広がります。
特に何か目印が表示されるわけではないので見落としてしまう人も多そう。


また、地形を事前に把握しておくことで、戦闘をどう進めていくか作戦が立てやすくなります。
サブストーリー

ストーリーを進めていくには、ワールドマップから「メインストーリー」と表示されているアイコンを選んで進めていきます。
メインがあるということは当然サブもあるということ。
サブストーリーでは、他国のキャラの動向や、メインストーリーの裏側で何が起こっているかなど、多角的な視点からストーリーの掘り下げが行われます。
また、新しくキャラが仲間に加わるものもありました。
詰所

メニューから移動できる詰所では、武器を強化する「鍛冶屋」や、戦闘で得た武功を使って取引できる「交換所」といったRPGらしい様々な施設を利用することができます(体験版では「交換所」と「よろず屋」のみでした)。
今回の体験版では利用できませんでしたが、製品版では「討伐」や「警護」といった依頼も発生するようです。
メインストーリーの戦闘時には「推奨レベル」の表示がありますから、ストーリーに詰まったときにはこれらを使ってレベル上げができるようになっているのではないかと思われます。
おわり
- 歯ごたえのある戦闘
- 重厚そうなストーリー
- 独特な分岐システム
- リプレイ性が高そう
- 会話中にXボタンで喋っているキャラの絵・所属・肩書が確認でき、キャラを覚えやすい
- 戦闘をRボタンで早送りできる
- 探索をしっかり行うことで戦闘を有利にできるRPGパート

- RPGパートの操作感がややモッサリしている
- 全体的にロードの頻度が多く、快適性に欠ける
イベント→ロード→ワールドマップ→ロード→短いイベント→ロード→ワールドマップ→ロード→イベント→ロード→戦闘…と細切れ感が非常に強いうえに、ロード時間がやや長い - 会話シーンは早送りできてもスキップできない
体験版の時点でなかなか完成されている印象を受けました。
発売は来年!?待ちきれないよ!という感じですごく楽しみです。
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